ゼダーソルン 編入許可 その一

ゼダーソルン 編入許可 その一

 今回はチャプター画像を用意しませんでした。
 画像UPはイメージの押し付けにならない範囲にとどめるつもりです。

編入許可 その一

 ――それでは昨日(さくじつ)ピューホ競技場でおこなわれました プロ エーヴィ・キッパーの最高峰 タンティヤ優勝決定戦 その名場面の数々を時間を延長しておとどけします―― 
「キューン。学校から帰ってきたらご本を読んでね、約束よ」
「本って絵本? ラウィン、ひとりで読めるだろ」
「やぁだあ、ひとりじゃつまんない。いっしょに読んでくれなくっちゃ」
 やわらかでまっすぐな明るい茶髪に薄茶な目の色をした女の子。妹のラウィンはまだとても小さくて、だからいつだって、ちっともぼくのつごうを気にしてはくれないんだ。    
 ぼくがなにをしていてもおかまいなしに体をすりよせじゃれてくる。ラウィンがきらいなワケじゃないけど、うっかり相手にするとなかなか離れてくれなくなるからこまるんだ。それで朝はラウィンがそばにきて話しかけてもなるたけ無視。食卓のすぐ後ろ、リビングの壁と一体型の大型モニターにTV番組を映しだして、番組を見るのにいそがしいってフリを決めこむことにしてるんだけど。
 ――おーっと ここでイレイサー出現だあ ウィーノウツとタルソが突っこむぞ タルソ優勢か いや ウィーノウツがタルソをブロック デシュウに道をつくったぞ デシュウは どうだ イレイサーに届くのか 届く――
 プツ。
 ――このほど退役した117型は ティンガラント州立科学館――
 プツ。
 ――ですから 各宙空都市にある農業プラントだけでは 食料の完全自給自足を可能とするまでにはいたらないと――
「ラウィン、勝手に番組かえんなよ」
 いまのは見たくて見てたのに。わっ、こいつ、とうとうTVを消しやがった。
「きのうずっとおなじの見てたじゃない! だから今日はこっち! ねっ、ほらっ、新しいのを買ってもらったの。今度のはね、非干渉世界(パルヴィワン)にある、まあるいピカピカお星さまへいった女の子が大冒険するお話よ。不思議な生き物もいっぱいでてきて、絵もきれいでたのしいの」
 ラウィンが手に持っているのは、楕円形の盤に立体画投影機能と作動確認用ディスプレイがついた幼児用の絵本用タブレット。ふちについた取っ手にそうようならべられたボタンのひとつをラウィンの小さな指が押すと、タブレットから浮き上がるようにして現れたのは、まるい星を背にして小さな女の子と赤いコケのような生物が仲よくよりそう立体画像。ラウィンが言ったとおり、手のこんだ画像ではある。けど絵本だ。初等部の最高学年にもなった、ぼくの気をひくものではまるでない。
「ねっ、キューンは星を知ってる? アープナイムにはないものなんだって」
 ぼくをじっと見つめるラウィンの目がキラキラ光る。こんなときには決まってぼくに、途方もない期待をよせてるんだ。いいけど、一度言うこと聞くと調子に乗って、さらなる要求を上乗せするから、底知れない怖さがある。それに。
「外宇宙にある鉱物の塊だろ。それくらい、とっくに学校で習って知ってるよ。それはともかく今日はムリ。帰りが遅くなるんだから」
「ええっ、どうして?」
「どうしても。それより食い終わったんならさっさと着がえにいっちまえよ。いくら幼年部は始業時間が遅いからって、あっ、ほら、母さんきちゃったぞ」
「ラウィン、朝からなに大声だしてるの? キューン、ラウィンの面倒見てちょうだい。食事はすんだ?」
「うん、大丈夫。食事は、えっと、あともうすこし」
 今日の母さんは白いスーツ姿。いつもより早いようだけど、すでにでかける準備は完璧みたいだ。
「ラウィン、髪を結ってあげるから制服に着がえてらっしゃい。今日はいつもより早く家をでたいの。きのうホテルでいろいろあって、夜は父さんたちにまかせて母さんだけ帰ってきちゃったからなんだか気になって」
 よし。これでラウィンを追っぱらえる。
「だってさ。ラウィン、早くいけよ」
「キューン、これ、なに? 大事なもの?」
 なにってなんだ? ラウィンが両方の手のひらに乗せてる、あれは、小さな長四角の銀色で、あっ。
「バカッ、返せ!」
「だったら約束! 返すかわりに早く帰ってご本を読んで、痛っ」
 ラウィンの手から、銀色の塊が床へと落ちていく。あわてた僕が、とっさの思いつきで、床に転がっていたおもちゃのブロックにプラップをしかけ、はじいてラウィンの手にぶつけてやったからだ。ただし、壊れちまったら元も子もないってことで、床に落ちる寸前で銀色のメッセージレコーダーを片手でキャッチ。よかった、無事とりもどすことができた、んだよな?
「いったあぁい!」
「悪かったよ。けどラウィンがシャレになんないことするからだろ。えっと、データは消えてないよな?」
「キューン、きらい! ふぇっ」
「やめろって。おまえのウソ泣きにはもううんざりしてんだ。またやったら今度こそ殴るって言っておいたはずだぞ」
 ラウィンがおそろしく恨みがましい顔でぼくをにらみつける。けど気にすることはない。まだ八歳にもならないラウィンのキゲンなんかはコロコロ変わる。十歩も歩けばさっきのことはすっかり忘れて笑ってるにちがいない。
「本っ当にっ、だぁいっきらい!」
 ………………よし。
 自分の部屋へ入っていった。これで落ちついて食事ができる。といっても、あとパテが一口残ってるだけなんけど。
「そうだ。母さん。このあいだ話した駐艇場の件、今日の放課後なんだけど」
「ああ、そうだったわね。大丈夫よ。たのまれたとおり、ウチ専用の駐艇スペースの一部をあなたたち用に空けておくよう手配したわ。走行艇三台ぶんのスペースがあればよかったのよね?」
「うん、そう。ありがと」
「本当はいまの時期、勉強以外のことに時間をつかってほしくはないんだけれど」
「クラスのみんなで決めたことだよ」
 朝からこれだ。リビングの隣、続き部屋からぼくに声をかける母さんの顔が見えないのがせめてもの救い、ではあるけれど。
「ねえ、キューン」
「うん?」
「このところ仕事がいそがしくってちゃんと話せないでいたけれど、今回の学力審査の結果、母さん本当によろこんでるのよ」
「そう?」
「そうよ。だってノウプ・フォリイドへの編入には期限があるっていうのに、キューンったら初等部の最高学年になっても編入許可がもらえなかったんですもの。すっごく心配していたのよ」
 ソファーにかけておいた制服の上着をぼくに投げてよこす母さんのしぐさは乱暴で。母さんはこの茶色の制服がきらいなんだからしかたがないとは思うけど。
「でも条件つきだよ。五年生が終わって中等部へ上がる、それより二ヵ月前。いまから五ヶ月間のうちに、成績を1ポイント上げないと編入許可はもらえないんだ」
「それくらいやる気をだせばカンタンでしょう? おねがいだから早く編入して、ノウプの制服を着たあなたを母さんに見せてちょうだい。このごろはあなたもしっかりした顔つきになってきたし、そんな幼稚なデザインの制服よりずっと似合うはずなんだから」
 あいかわらず勝手なこと言ってんなあ。
 わかりきったことだけど、いま一度自分の前髪を指でつまんで色を確認。うん、やっぱり赤い、まっ赤っかだ。
「この赤い髪に深緑色の制服って、どんな色オンチだって首をひねると思うけど」
「なあに」
「ううん、なんでもない。あっ」
 痛いと思ったら足の下にブロックが。
 さっきラウィンにぶつけたのとおなじブロックが部屋のあちこちに散らばってるんじゃないか。あいつ朝っぱらからブロックであそんでたんだな。さすがは幼児、夜、寝付くのが早いだけあって起きるものずいぶん早い。
 コツッ、コツン
「あら」
 プラップの応用。
 数年前なら、どんなにかるくて小さい物でも、思いどおりの角度へはじくなんて高等技術は持ってなかった。けど、いまではごらんのとおり。ブロックどうしをぶつけて一か所へ集めるくらいはお手のもの。もっともこれはとつぜん才能が開花したなんてカッコいいもんじゃなく、必死で練習した結果、身に着いたテクニックなんだけどね。
「こんなことばかり器用になって。プラップなんて、プロ選手にでもならなくっちゃ上達したってしょうがないのに」
 …………さてと、それじゃぼくも、さっさと食器をかたづけて家からでることにしよう。
「とにかく、あのホテルはもっと大きくしてあなたかラウィンに継がせたいのよ。だから一日も早くノウプへ編入して、将来父さんと母さんの手助けができるよう、かならずローヴァーツまでは進学してちょうだい。たのむわね」
 上着を着て、つかったコップと皿は食器洗浄器へ放りこんで。忘れ物は、うん、ないな。
「キューン、ちょっと、聞いてるの?」
 ああ、ったく。
「学歴のこともだけど、ぼくはホテルを継ぐ気なんてまるでないよ。父さんにもそう言っておいてよね」
 ぼくをよびとめようと母さんがなにか言ったようだけど、聞こえなかったことにする。
 玄関の扉を開けて家の外へ。
 いつもよりはちょっと早いけど、いいや、ゆっくり歩いて駅へいこう。それで今日もアープナイム文化圏二十一番目の宙空都市、ここティンガラントにあるペイル・フォリイド1719校で勉強するんだ。
 外は天気がよくて気持ちがいい。もっともぼくらが棲むアープナイム文化圏の空は、いつどこで見たって青みがかった銀色にぼんやりと光ってるだけ。天気の良し悪しなんて『靄』がでてるかでてないかの差でしか見分けられやしないんだけどね。
 アープナイムはその昔『シムナイム宙空域』と呼ばれていただけあって、本当はこの空、ううん、この宙空間のほかに目につくものはなにもない、あきれるくらいにガランとした場所だったそうなんだ。でもいまから千三百年ほど前、いくつもの世界をわたる術を持つ特異知性体、『シム』に進化したぼくらの祖先たちがここに息づくと、劇的な変化が訪れた。彼らは、あちこちのパルヴィワンから持ち帰ったたくさんの異文化技術と物資をつかって、宙空にぽかんと浮かぶ『宙空都市』をいくつも築いた。そしてそこを拠点にして独特の社会を発展させていったんだ。時には流行した伝染病のせいで大勢が死に、社会が壊滅、どころか種族的に絶滅しかけたことさえあったとか。それでも百年後には、絶対の精度でぼくらをパルヴィワンへ送り届けるパルヴィワン移送装置が完成。アープナイム文化圏という新たな文化が構築されてからは、平和で活気にあふれた暮らしを手に入れることができたんだ。そんな歴史に支えられ、ぼくらのいまがここにある。
 あれっ、また掲示板の前に人だかりができてるな。
「パパ言ってたわ」
「ものすごくお勉強ができるようになればパルヴィワンへいけるって」
「本当? ぼく、いってみたい」
「俺も一体どんなところなんだろうって、ずっとさ」
 繁華街から遠くはなれた地味に平和な長屋式集合住宅(タウンハウス)街、その広場に置かれた掲示板に小さな子どもが群がる理由は数が知れてる。どうせ『願いは叶う パルヴィワンへの切符をアナタにも』とかなんとかって、進学塾や集中講座の広告が映しだされてたりするんだろう。昔もいまも、アープナイムの子どもにとってのパルヴィワンは、一度はいってみたいと思うあこがれの別世界。そこで。どうせ勉強するなら、パルヴィワン移送装置に手が届く可能性も高い最高学位を目指すべきってさ。ムダに闘志を燃やすやつが、とぎれることなく、ぞくぞく湧いてでくんだ。
「濃紺の制服ばかり、ってことは、みんなノウプの幼年部の生徒だな。ペイルの生徒にとっては途方もない夢だけど、ノウプの生徒なら夢じゃないかもしれないんだから、その気になるのはわかるけど」
 そうやってみんなが競争するから、よけいに学歴社会になっちまうんじゃないか。
「ようっ、おはようキューン! 今日もあいかわらずの制服で登校か?」
「エウィワン」
 毎朝、肩をたたかれてふり返る。すると、となりの家に住む、幼なじみで同学年のラッシ・シェ・エウィワンが目の前にいるのはいつものことで。はあ、今日は友だちのアパップもいっしょかよ。
 慣れちゃいるけど、気持ちのいいものでは決してない。
 なぜって、エウィワンってやつは幼年部からノウプ・フォリイドの生徒をやってるだけあって、じつにイヤミな性格の持ち主なんだ。コイツを見てると、二年前の科学館でのことを思いださずにはいられない。そう言やコイツも3461校に通ってるんだっけ。ノウプは一校に対して生徒数がすくないから、きっと三年生で編入していったフィフのことも知ってるんだろう。けど、だからって、いまさらフィフのことを知りたいなんて思わない。第一エウィワンになんか死んでも聞いてやるもんか。
「どうだ、うらやましいだろう」
 アパップがぼくを追いこして、制服の上着のスソを手ではためかせて見せつけるのもいつものことだから、いまさらなんだけど。
 ぼくの赤い髪に似合うかどうかは別として、たしかにノウプの制服はおせじ抜きにカッコいい。幼年部は濃紺、初等部は深緑、中等部は赤茶と色の変更はあるものの、デザインはずいぶん大人っぽいものに統一されていて、いくつになっても抵抗なく着られるものになってるんだ。くらべてぼくらペイルの制服は幼年部が薄青色、初等部は茶色、中等部は灰色で。各部デザインはちがうけど、上着丈が短めなのはどれもおなじで子どもっぽいんだ。それでもすこし立った大きめの襟は、けっこう気にいっちゃいるんだけどね。
「ああ、ノウプの制服はカッコいいよ。うらやましくて涙がでるくらいにさ」
 しかたがない。エウィワンとアパップは、いかにもひがんでそうな言葉をぼくが返さないかぎり満足しないんだから。
「わかってんじゃねえか」
 今日もあいかわらずゆかいそうにわらいながら走ってく。
「あいつら。中身が完全に制服に負けて似合ってないことに気づけてないよな」
「キューン、いっしょにいこうぜ」
 広場をぬけて各長屋式集合住宅の共有歩道にさしかかるあたりで、別棟側の広場からでてきたアトゥーレ・シェ・リノが、笑顔でぼくに駆けよってくる。これもまた、ほぼ毎朝繰り返されてるいつものことで。
「おはよう、リノ」
「いよいよ今日だな。いまさらやり残した仕事があるってえのはなしだぜ」
「大丈夫。イ二―への餞別のメッセージレコーダーも忘れてないよ。ほら」
 そういや、さっきラウィンからとり上げて、上着のポケットの中に入れたままだったんだ。あっ、やっぱり。ポケットの中からレコーダーをとりだしたぼくの顔を、あきれた顔してリノが見てる。
「そんな底の浅いポケットに入れんなよ。ちょっとのことで落っことすだろ」
「わかってるよ。今日はすこしあわてて用意したからつい放り込んじゃったんだ。ちゃんとカバンの中へ入れ直すから」
 カバンの内ポケットに入れておけば心配ないよな。
「クラス全員のメッセージ映像が入ってるんだから気をつけてくれよな。ああ、それから。昨日みんなで話した件、どうせなら先生たちのメッセージ映像も集めようってのはどうなったんだ?」
「ぼくが職員室へいったときには、どの先生も帰ったあとで。それでもぐうぜん教頭先生と会えて、メッセージがほしい先生のリストとカラのレコーダーをあずかってもらえたからよかったよ。朝一番で先生たちにわたしてくれるって」
「へえ。なら、放課後までに間に合うな。会場のセッティングも、今回は母さんが手伝ってくれるって言ってたし。いまのところ欠席者も二人だけってんだから、今回の実行委員は優秀だよな。うん、お別れ会はうまくいきそうだ」
 痛っ。ったく、リノは調子にのるとすぐこれだ。やったら相手の肩をたたきたがる。それも思いきりだからタチが悪い。
「なんだ? うかない顔だな。もしかして調子悪い?」
「あっ、ううん。その、編入のことでちょっと母さんと。あいかわらずペイルを悪く言うから、ついペイルの生徒のどこが悪いって態度で返しちゃったんだ。いつものことだけど」
 そう言や、そこそこ背が高くって表情も大人っぽいリノは、子供っぽいペイルの制服が似合ってなくて。きっと深緑色したノウプの制服のが似合うんだろうな。
「わかる。俺の母さんもおんなじさ。五ヶ月なんて言わずにペイルからとっととでていけってうるさいんだ。きのうだって、友情なんて言ってるけど、本当はイニーの転校にかこつけて勉強をさぼりたいだけなんでしょってため息つくんだぜ。ひっでえよなあ。こっちはまだ性格の形成途中だってのに、悪影響もいいとこだ」
「だれの母さんもかわらないね。口うるさくって無神経だ。将来ぼくらがロクな大人になれなかったとしても悪いのは母さんたちだな」
「だなっ」
 家がすこしはなれてたせいもあって、リノは五年生のクラス再編成ではじめて知り合った。見た目の雰囲気はずいぶんちがうぼくらだけれど、思うことはけっこう似ていて。いろんな学校の生徒とくらべられ、見下されることについて定評があるペイルの生徒にしてはひがまない、前向き、打たれ強いところでソリがあって、いっしょにいて楽しいんだ。それでいまではぼくもリノも、お互いを一番の友だちにあげている。
「本当は、ぼくも」
「ん?」
「将来の目標や生きる目的なんかをしっかり見つけてから編入を決めたかったんだ。リノみたいにさ。おかげで落ちつかなくって、つい母さんとケンカしちゃうし、勉強するにも気合がいまいち入りにくいし」
 リノが将来の目標を持ったのは四年前、初等部二年のころだったって。そのおかげでいまでは進路に悩むこともなくって、まっすぐ目標に突き進む毎日を送ってる。いいよなあ。
「そりゃ俺は、外部宙空域に興味があって。そっちに関わる仕事がしてみたいってのがあったから、それで編入にも悩まずにすんだけど。どうなんだろうな? この先、急にいや気がさして、ノウプよりアークリィドへいっときゃよかったなんて言いだすかもしれないし」
「そんな」
「いや、マジで。ぶっちゃけ俺の目標なんてその程度のものなんじゃないかって思うときもあるんだ。でも、せっかく、キューンとおなじ条件付きで編入許可をもらえるってところまで行けたんだからさ。いまはやれるだけやってみたい、そういうもんだろ?」
 やれるだけか。
 いまのぼくにやれること。それは。
「なに?」
「うん。泣いても笑っても初等部卒業まであと七カ月。そのあいだにぼくがやれることって、やっぱりノウプへの編入ってことに尽きるんだろうと思ってさ」
 けど、それはあくまでやれること、やってみたいことじゃない。
 あーあ、やりたいことがはっきりしてるリノが、本当、うらやましいよ。

ゼダーソルン 編入許可 その一

 鬱鬱とした章があとひとつ続きますが、以降からSFファンタジー要素が入ってきます。ヒロインも登場するので、しばらくのご辛抱を。

ゼダーソルン 編入許可 その一

ペイル・フォリイドの初等部卒業まで後七ヶ月。学力審査の結果、一定の条件を満たせばノウプ・フォリイドへ編入できることとなったキューンだが、将来の目標を持てないままでいることが気になって…… 小学5年生~中学1年生までを対象年齢と想定して創った作品なので漢字が少なめ、セリフ多めです。

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-11-09

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