掌 てのひら

人のてのひらも、自分のてのひらも同じ幸せの起点

掌 てのひら

てのひら
わたしのなかで
授受をつかさどるもの

人の声 火の力
かざす掌で受け取るものは
いつも暖かく

冷たい頬 抱擁
小鳥を包み込むように
丸い掌の小宇宙のなかに
誰かを包み込む

手をつなげば
てのひらを媒体にして
伝わってゆくもの

今まで
わたしが受け取ってきたもの
これから
誰かに渡していくもの
てのひらは
いつも幸せの起点
わたしの掌からあなたへ
あなたの掌からわたしへ

掌 てのひら

暖かい手をした人もいれば、いつも冷たい指先の人もいて。
頭を撫でるのも抱きしめるのもてのひらは内に向いています。
その人のてのひらの小宇宙に包み込まれる、
そう思うと、いつもの抱擁がもっと素敵に感じられませんか

掌 てのひら

てのひら、内側に丸くなるそのかたちに浮かんだ言葉を編みあげました

  • 韻文詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-11-07

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