『 超能力少年の壁 』
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俺には超能力がある。
透視だのスプーン曲げだの、手品紛いのあんなもんと一緒にしないでくれよな?
俺の能力は、対象とした生物を完全に支配する力なのさ。
猛獣だろうが大統領だろうが俺と五秒間視線を合わせれば、はい終了。
体も精神も全てが俺の思うが儘なんだ。
この力さえあれば、全世界の支配だって夢じゃない。
「……高橋君、用事ないなら私部活に行きたいんだけど」
「え、ああ、うん。忙しかったのに呼び出しちゃってごめん」
『五秒間見つめ合う』
それだけ出来れば彼女は俺のもの。
簡単な筈なのに……大き過ぎる壁だ。
『 超能力少年の壁 』