『 鍵の在処 』

熊亀

「この壁に仕掛けがあるとか……」

重たい鎖を引きずる音が、何もない部屋の中に響いた。
出口を探す事を優香子はまだ諦めていないみたいだ。

「一旦落ち着こうよ。さっきからずっと歩き回ってるだろ?ほら、こっちに座ってさ」

僕とクラスメートの優香子は何者かに監禁されていた。
自分の部屋に居た筈なのに、突然意識がなくなって、いつの間にかこの部屋に居て。

「でも」

足には強固な足枷。
優香子の足にも同じような足枷があり、二人のソレは鎖で繋がれていた。

何が目的で僕らを監禁したのか。
どうやって誘拐したのか。
犯人は誰なのか。
そして、何故……。

「内側に鍵穴があるって事は、きっと室内に鍵があるんだと思う。少し休んでから、二人で探そう」

何故、僕の服のポケットに鍵を。
二人の足枷の鍵と、扉の鍵を入れたのか。

『 鍵の在処 』

『 鍵の在処 』

極短小説。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-10-25

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