モデルは介護士
高校1年生を留年をきっかけにモデルを始める。
進路選択で私の選んだ道はモデルを続けながら介護職員。
なんで?介護?理由なんてないよ。
そんな私はモデルで介護士。
※この小説はノンフィクションに基づいたフィクションです。
きっかけ
高校1年生。私は留年した。
留年なんてない。
なんだかんだ進級させてくれるであろう。
そう思っていたが、現実はそんな優しくなかった。
同じ高校でもう一度、1年生をやり直すことに決めた。
中学生からあがったばかりの初々しい高校1年生と
去年の1年生が2回目の1年生。
正直やっていける気がしなかった。
この高校では3年間同じクラスで過ごす。
担任のみ1年ごとに変わる。クラスは同じ。
私の他に前回同じクラスで留年した男の子が1人いた。
他のクラスにもいて、私を含め留年したのは計4人。
驚き。
心強い。
そう思っていたが、だが
やっぱり前のクラスが恋しくて辛くて戻りたくて
毎日のように泣いていた。
どうせやめてしまうんだろな
どんどん自分に自信をなくしていった。
私には特技もなければ趣味もない。
取り柄がない。ガチで。
しかし、落ち込むことばかりが続くが
クラスの子たちは私たちをすぐに受け入れてくれ
すぐに仲良くなり友達がたくさんできた。
むしろ前のクラスとはよりも馴染んだ。
ある時に、進路の話しをする。
まだ高校生活始まったばかりの友達は
したいことや興味のあることを楽しそうに話す。
すごいな。
正直な私の中の感想。
それに影響されてか、私も何か見つけなきゃ そう思った。
まずは自分のことを知って自分に自信をつかなきゃ
自分を変えなくちゃ。
自分を好きになること。
それからはじめて行こう。
決めてからは早い。
何をしようかな、すぐ考えた。
自信。キラキラ。擬音。
「モデル」
そう浮かんだ。
私にとってのモデルとは
キラキラとしていて自分を表現するお仕事。
自分を表現するにはまず自分を好きになって
自信を持つこと。そう思った。
思ったら即行動。
私はモデル事務所に応募し、高校1年生(2回目)の初夏。
私はモデルとして、事務所に所属することになる。
初めてのスタジオ。初めての照明。初めてのカメラ。
全てが初めてで新鮮で緊張と嬉しさとたくさんの感情が私の中を巡りに巡っていった。
「新人なのにプロみたいな笑顔の作り方するね」
さらにドキドキした。
事務所の社長、スタッフ、先輩モデルのみんなは
とても優しくて楽しくて。
たくさんのお仕事をいただき、経験していった。
仕事をしていくうちに新しい感情が私を染めていく。
「綺麗だな。」
整っている顔に高い身長すらっとしたスタイル。
自分が並ぶと背が低いためださい。
「特別いいみてくれじゃないのになんでモデルはじめたんだろう」
仕事をこなしていくうちに自分を嫌いな歪んだ感情が
新しく生まれてくる。
モデルは介護士