凍えた手
月光も当たらぬ路地裏で
不意に首元に感じる 死の零度
皮膚に食い込む爪 縊るような手の圧力
凍りゆく血液 振り払おうとも振り払えない
奥の居酒屋から馬鹿笑いが聞こえてくれば
薄れていく感触 傷と記憶
命が絶えまなく 時の波に浚われていく喧噪の街に
供養されない手の残像が 握り返す相手を探している
凍えた手
月光も当たらぬ路地裏で
不意に首元に感じる 死の零度
皮膚に食い込む爪 縊るような手の圧力
凍りゆく血液 振り払おうとも振り払えない
奥の居酒屋から馬鹿笑いが聞こえてくれば
薄れていく感触 傷と記憶
命が絶えまなく 時の波に浚われていく喧噪の街に
供養されない手の残像が 握り返す相手を探している
凍えた手