lily

初めてかきます。


ありがとう、

さようなら___。




バシル!準備、できた。

オーケ、ちゃんとキーしろよ。

わかったよ。


今日でバシルの仕事の手伝いを始めて6回目になる。前回始めて1人のターゲットをまるまる任されたから、一人前としては2回目。バシルの前で一人前だなんて言ったら蹴られるだろうけど。



リリー、今日は前回と違ってお前のターゲットも男だ。前回とは訳が違う。気を抜いたら終わりだと思えよ。



そんな事言われたら変に緊張して逆にいけない。



am2:04



ターゲットの影が見える。4人。
依頼者には3人でいるだろうと聞いていた。まあ、1人増えるくらい想定内だろう。

息を潜める

バシルが合図をし、少しずつ、ばれないように近づく。

ギリギリまで近づいて
低く構える

今回任されたのはいちばん下っ端であろう雰囲気の背の高い痩せ型の男。

わたしも狙いを定める。
バシルが合図をし、初めの2発で1人仕留めた。

am2:11
わたしは自分のターゲットだけ狙って発砲する。
当たった。が、致命傷は与えてない。額に汗。心音が速くなる。

バシルは気づかぬうちに2人目を仕留めていた

相手は当然こちらに気づいて反撃の準備をしようとしている。
これ以上時間をかけてはいけない。

わたしは2発目を撃った。はずれ。
3発目は脚に当たった。
ようやく相手の動きを封じたところでバシルのターゲットは全滅していた。


ほらほら、よく見て。


ついに相手はこちらに向けて銃を構た。


am2:28
あらま、残念。タイムオーバー。

バン

今回のわたしのターゲットは結局バシルによってクリアされた。





am4:58
まず1人確実にクリアできるようになることだな。

悔しくてなんの言葉も出ない。
前は1人で1人、クリアしたのに…



バシルの仕事は掃除屋。わたしはただの近所の葉巻屋の娘で、葉巻を買いに来たバシルに一目惚れしてからというものしつこく付きまとい、家を探しに探し回って何日も待ち伏せしたのだ。

待ち伏せして数日後、帰ってきたバシルは泣いていた。


その日からバシルの隣に居ると勝手に決めた。

lily

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掃除屋さんの おはなし

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-10-09

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