死にたがりちゃんと短髪ちゃん
この小説はフィクションです。
また、自殺や自傷、少しの暴力表現が含まれております。
苦手な方の閲覧はお控えください。
自殺行為や自傷行為を推奨しているわけではありません、何ぞとご理解いただけますようお願いいたします。
そして、飽きたら消します。かしこ
*1
秋晴れと、曇った表情
涼しい風と、重たい足取り
清らかな朝と、それに似つかわしくない気怠い雰囲気に押されながらも
僕は今日も学校へと向かう。
かなり大急ぎで。
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慌ただしく教室に入る、と同時にチャイムが鳴り響いた。
セーフ…!
いつもは有り得ないのだが、どうしてか今日、僕は寝坊してしまったのだ。
目覚ましが鳴る音を聞いていない気がするので電池切れでも起こしたのだろう。
「あ、ぶなかった…」
ほっと胸を撫で下ろす、帰ったら電池交換しなきゃなぁ…
そんなことを考えながら呼吸を整え、席につく。荷物を整理し、隣の席で机に突っ伏しているクラスメイトに声をかけた。
「おはよう、いい天気だね」
返答はない、
「ごめんね?今日目覚まし鳴らなくて…寝坊しちゃった、だから、お迎え行けなかった。」
さらに無言、
「…機嫌直してよ、テュエ…」
そっと髪を撫でてやる。
すると、ほんの少しだけ顔を上げた。
「…」
「テュエ起きた?おはよう?」
そのままゆっくり撫でていると、堪能しているのだろうか猫のようにすりついてくる。
ホームルームで騒がしい教室だというのに、ここの空間だけまるで別世界のようだ。
「機嫌直った?」
「……駅前の…」
「わかった、ホームセンターね」
僕の言葉に満足したのか、彼女は再び机に伏せた。
死にたがりちゃんと短髪ちゃん