ジェームスとママン
ジェームスは悲劇に見舞われた。
ジェームスはぶるぶる肩を震わせ泣いた。
「オー、ジェームス、ジェームス・・・ジェームスジェームス、
なにをそんなになげいているの?ママンに言っておくれ」
ママンはジェームスを抱きしめた。
おわり
うつくしき臭い花
その男の愛する花は臭かった。
肥料のような臭いがする。
糞尿のような臭いだ。
しかし、すばらしく美しい花であった。
その男は臭い花っをたくさん育てた。
すばらしく美しく、むせかえる臭さの花が
あたり一面に咲き誇る。
男の愛する花の畑。
おわり
肥溜めとみのり
男は肥溜めから糞尿をすくい、畑にまいた。
昔、肥料のなかった時代には人の糞尿を肥料にしたのだ。
「オラの畑の作物がよくみのりますように」
男は願いを込めて糞尿をまいた。
秋にはたくさんの実りがあるでしょう。
金色の麦穂がみわたせるでしょう。
おわり
ジェームスとママン