ジェームスとママン

ジェームスは悲劇に見舞われた。

ジェームスはぶるぶる肩を震わせ泣いた。

「オー、ジェームス、ジェームス・・・ジェームスジェームス、

なにをそんなになげいているの?ママンに言っておくれ」

ママンはジェームスを抱きしめた。

   おわり

 うつくしき臭い花

その男の愛する花は臭かった。

肥料のような臭いがする。

糞尿のような臭いだ。

しかし、すばらしく美しい花であった。

その男は臭い花っをたくさん育てた。

すばらしく美しく、むせかえる臭さの花が

あたり一面に咲き誇る。

男の愛する花の畑。

   おわり

  肥溜めとみのり

男は肥溜めから糞尿をすくい、畑にまいた。

昔、肥料のなかった時代には人の糞尿を肥料にしたのだ。

「オラの畑の作物がよくみのりますように」

男は願いを込めて糞尿をまいた。

秋にはたくさんの実りがあるでしょう。

金色の麦穂がみわたせるでしょう。

   おわり

ジェームスとママン

ジェームスとママン

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-10-06

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