どうせ消えやしないのに
Hey! She is "ROSHA・MORE".
DIVA, DIVA.
絡みついたサウンドに乗って、今夜も踊り叫ぶでしょう?
…案外良い加減ね
More…DIVA,DIVA!
あなたの出番よ
第一章 アンダスタンディン
自由でなければ意味がない。自由でなければ私でない。私の物語には、ありがちな“始まり”も“終わり”も、いらない。…有るようで無いものの方が、きっと、ときめくもの。似たり寄ったりの世界なんてナンセンスよ!そんな世界じゃ、私がここにいる意味が無いわ…。
振り返る度に、人、人、人…この世には本当に必要とされるものなど、実は存在しない。
見渡す限りの、人、人、人、も…薄々気がついているのだけれど…。
(ロシャ…もう日が暮れるよ…。)
(ノラディア。ええ、今行くわ。)
ざわめいた街を抜け出して
瞬きを繰り返すたびに、ふと、過去を振り返っている。
瞳に映れば、ひとつ星も、ふたつ星も、小さな小さな星屑たちも、
きらり、きらりと、ときめいた…。
その日は、星の眩しい夜…
目に映るそのどれもが私の窮屈になった心を解き放し、じんわりと温めてくれたのだった。
(ノラ…私、星は好きよ。いつまで経っても自由だものね。意地悪、言わないものね。潔く、美しく光り続けて、私たちを素敵な夢の中へ導いてくれるの……。私、そんな星たちが、好きよ。とってもね。)
(ロシャ、僕もだよ。)
(小さい頃ね、…可笑しいの。続きを簡単に想像できちゃう物語を書いては読ませる友達がいてね…。あんなの、ロマンもセンスも感じられなかったわ。だけど、周りじゃ、それが流行ってたのよ!?…本当、笑えちゃうわ。)
(きっとその子たちは、褒められることで、得意な気分になってたんだよ!)
(そう?)
(そう!)
(…クスッ。ますます笑えちゃうわ!)
(うふふ!)
(あなたといると、楽しい気分になるの。ノラ、あなたは私の親友よ!たった“一人”だけのね!)
(ロシャ!間違えないで、僕は猫だよ!顔は靄がかかって見えないけれど、堂々と胸を張って名乗るんだ。“やぁ。僕はノラ・ダイヤモンド。黒猫さ!”ってね!)
(あら、ごめんなさい。…それは素敵だわ)
(あ!耳を済まして、ロシャ!フクロウの声がするよ……)
どうせ消えやしないのに