隣のアイツ01
最悪。なにこれ。意味不明。
さっきまで最高潮だった私のテンションは一気に落ちた。
「何でよりによってあんたなの?私は必死に稲城くんの隣になることを願ってたんだよ?それがなんでアンタが隣になってるの?」
くじ引きで席替えをしたのだ。私は大好きな稲城くんの隣になるためさっきまで必死に 願ってたのだが、、、その思い虚しくライバルの野澤の隣になってしまったのだ。
「俺だってオメーとなんかなりたくねーよ!あー、うざ。」
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キーンコーンカーンコーン
8時45分。一時間目が始まる時間だ。一時間目は科学か、、、。よし、寝よう!
コツン
「イタッ!」
どうやら手紙が跳んできたらしい。誰からだろう?
『お前質問先生に当てられてる。起きろ!』
?!?!?!
私は野澤の方を向いた。しかし、、、
「お目覚めですか?千田さん。よく寝てましたよー。」
すでにそこには先生がいてクラスの皆から大爆笑されていた。
その時稲城くんと目が合った。私を見て笑っていた。
「、、、!」
顔から火が出るほど恥ずかしかった。
コツン
また手紙が跳んできた。
『稲城は別にお前なんかを見て笑ってない。お前なんか誰も見ねーから安心しろ』
また野澤からだった。
何よ!そんな言い方しなくたっていいじゃない!!
、、、でも、フォローしてくれたんだよね?
さっきのことといい、、、少しはいいとこあるじゃん。
隣のアイツ01