岸和田のだんぢり祭りに寄せて/短歌八首
だんじぢりよ 今日も快晴 秋の空 心勇みていざ綱引かん
渾身の 力を込めて張る綱を 握れば燃ゆる熱き血潮が
突っ走る だんぢり屋根に 蝶の如く舞い踊り 見たか誉のこの晴れ姿
男だけに 引かせてたまるか 髪結いて 見せん娘の泉州魂
そら荒々しや 心を揺さぶる大太鼓 我らの鼓動を集めしものゆえ
一年瀬を 社に鎮める御魂をば 街に迎えて癒し給わん
掛け声を 空に叫びて我引くは 千早振りたる神の御車
だんぢりの 暮れて提灯赤々と 名残惜しみて引く秋の月
岸和田のだんぢり祭りに寄せて/短歌八首