左目の総帥 ポクチン☆

左目の総帥はポクチンというちいさなちいさな子供だった。

もちろん子孫を残すとか、そんな知識はあるわけなかった。

なにゆえ、そんな小さな子供が、総帥なのかというと、我らの中で

一番最初に死んだ古株の中の古株だからだ。

古株というと、普通老人を思い浮かべるだろうが、最初に死んだ時のまま

悠久の時を過ごしているという意味で、老いているのかもしれない。

ポクチンはあるとき、なにか送られてくるのを発見した。

しかし、ポクチンは小さすぎてそれがなんだかわからなかった。

「なんでちゅか、こりは?わけわかんないぷーーー!」

そういって、ぷいっとあっちを向いてしまいました。

ふくれるポクチン総帥。

「もーー!むつかしいのばっか!もーーいーーもん!!ぷいっ!」

むつかしいのばっかりでやっぱりご機嫌ななめのポクチン総帥。

左目の総帥が、どんな人か知らないのに勝手に何かを送りつけて、

勝手に困っているようです。

「ポクチンしーらない!ぷいぷい!!」

あーあ、ポクチン総帥はプリプリしながら行ってしまいました。

勝手な思い込みで、相手が誰かも知らないのに

なんでも送りつけるもんじゃありませんね。

      おしまい

左目の総帥 ポクチン☆

左目の総帥 ポクチン☆

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-09-08

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