左目の総帥 ポクチン☆
左目の総帥はポクチンというちいさなちいさな子供だった。
もちろん子孫を残すとか、そんな知識はあるわけなかった。
なにゆえ、そんな小さな子供が、総帥なのかというと、我らの中で
一番最初に死んだ古株の中の古株だからだ。
古株というと、普通老人を思い浮かべるだろうが、最初に死んだ時のまま
悠久の時を過ごしているという意味で、老いているのかもしれない。
ポクチンはあるとき、なにか送られてくるのを発見した。
しかし、ポクチンは小さすぎてそれがなんだかわからなかった。
「なんでちゅか、こりは?わけわかんないぷーーー!」
そういって、ぷいっとあっちを向いてしまいました。
ふくれるポクチン総帥。
「もーー!むつかしいのばっか!もーーいーーもん!!ぷいっ!」
むつかしいのばっかりでやっぱりご機嫌ななめのポクチン総帥。
左目の総帥が、どんな人か知らないのに勝手に何かを送りつけて、
勝手に困っているようです。
「ポクチンしーらない!ぷいぷい!!」
あーあ、ポクチン総帥はプリプリしながら行ってしまいました。
勝手な思い込みで、相手が誰かも知らないのに
なんでも送りつけるもんじゃありませんね。
おしまい
左目の総帥 ポクチン☆