博多の朝

グルメ小説初挑戦

ふと目を覚ます。
寝る前の記憶が思い出せない。

天井はこんなに低かったか?ここはどこだ?

再び目をつむり、ここはどこかと考える。

ここは博多だ。。。!

そう、俺は博多に来てカプセルホテルに泊まっていたのだ。
昨晩、やまちゃんという、同僚に紹介されたラーメン屋に行った。
若干残念な味で、義務感から替え玉を頼み、ビールを煽った腹が中途半端な膨満感で満たされている。

傍らにはふたの開いたスキットルが転がっていた。

よし、飯を食おう。カプセルから飛び起き、館内着のまま食堂へ向かう。
エレベータに向かい、ふと看板が目に留まる。

どうやらカプセルホテルの朝食のようだ。。なになに?

「おいしい朝食!どれでも¥530 6:00〜10:00」

メニューは三つあり、

一つは、ごはん、みそ汁、海苔、沢庵、生卵、塩鮭、納豆

二つ目は、トースト、目玉焼き2個、ハム、サラダ

三つ目は、カレー、サラダ

悩んだ俺は、カプセルホテルから出て、松屋に行くことにした。
iPhoneで松屋を探すと10分ほどのところにあるようだ。散歩がてらちょうどいい。
受付で外出手続きを済ますと、白い息を吐きながら朝の博多の街に繰り出した。

想像よりずっと都会的で洗練された街だったが、朝の様子は東京と全く違った。人がいないのだ。
しいんと静まった博多駅前通りをまっすぐ進み、目的地の松屋へ向かう。
途中、街に捨ててあるゴミ袋が未だに真っ黒で中の見えないものを使っていることに驚いた。

「こっちはまだ黒いゴミ袋を使ってンのか。。。」とつぶやくと、カラスがカァと鳴いた。

松屋に着くと、客は一人で、店員も一人だった。ちょうど先客に朝定食のようなものを提供している店員が、「いらっしゃいませ」と俺に声をかけた。
軽く会釈しながら券売機の前で悩む。

「カレギュウ懐かしいな。。。」カレーに、牛丼の具が乗った、スペシャルな品である。
しかし。。。520円か。。。ホテルの飯と同じような値段だったので、カレギュウを諦める。
「俺はもっとリーズナブルに食いたいんだ!」と牛丼のボタンを押そうとした。。。。そのとき!

「旨辛ネギ玉牛めし」が目に入る!!!390円!!!これだ!!!
俺は旨辛ネギ玉牛めしのボタンを押した。
そしてみそ汁➡豚汁変更券180円も押してしまった。

席に着くと、旨辛ネギ玉牛めしはすぐに来た。
それだけでお腹いっぱいになったので。豚汁は食べられなかった。。。

博多の朝

このあと長崎に行きました

博多の朝

  • 小説
  • 掌編
  • 冒険
  • 青年向け
更新日
登録日
2012-01-11

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