監獄アイドル シャイニングビッチ!(その1)
『さあーっ!全世界1万人のセレブの皆様お待たせしました。我がデジタルクライシスグループが運営する世界9箇所の私設刑務所で行われてきた今回で五回目となります「監獄アイドルコンテスト」予選もいよいよ大詰め!この「スローターハウス9」で行われるライブで最後となりました。現在残っているは2グループ。本選に出場できるのはどちらか1グループのみ!』
『『『『『おおーーーーーーーーーっ!!』』』』』
『では両グループを紹介!かたや皆様すでにご存知、前回本選では惜しくも準優勝に甘んじ、今回は絶対負けられない我らがスローターハウス9の影の支配者、独房王「スノーホワイト」がボーカルを務める「クールビューティー!」ーー!』
『『『『『おおーーーーーーーーーっ!!』』』』』
『そして彼女らに挑戦するのは期待の新人女囚「島流ケイ」がリーダーを勤める只今人気急上昇中の監獄アイドルグループ「シャイニングビッチ」ーー!!」
『『『『『おおーーーーーーーーーっ!!』』』』』
『さあ、いよいよライブ開始まで1分を切りました。果たして戦いを制し、本選への出場権を手に入れるのはどちらでしょうか!50秒前!』
「いよいよだな島流!」
『30秒前!』
「ウチ、ぜーったい負けないわよね!」
『20秒前!』
「あったりまえじゃない!アタシ天才コトリちゃんがいるんだから負けるわけないでしょ!」
『10秒前!』
「うん、そうだね。絶対負けないよ。皆で生きてシャバに戻るには勝つしかないんだから。例え相手が『スノーホワイト』さんでも負けるわけにはいかないんだ!チカゲちゃん!マキちゃん!コトリちゃん!ガンバロー!」
パンパカパーーーーーン!!
『それでは皆様お待たせしました!これより『監獄アイドルコンテスト』最終予選を開始します!皆様~イッツァ~』
『『『『『ショウーターイム!!』』』』』
ステージ1
そもそもなんでこのアタシ、どこにでもいるごく普通の女子高生島流ケイが凶悪犯専用の刑務所なんかに放りこまれることになったかといえば、ことの発端は……あれ?この場合発端でいいんだよね?
ごめんちょいまち。いまググってみっから。
え~っと、発端・『物事の始まり。事の起こり』
ああ~よかった。間違ってないわ。
ほら、こういうところでちょっと間違えると、すぐに引きこもりのネット監視員のバカ野郎どもに叩かれるからさ。
まあ気を付けないとね。
でもさ。おまえらそんな人のブログやらなんやらの誤字脱字文法の間違い指摘して喜んでるなら、自分の人生の間違い『JINせい』にでも投書してアドバイスもらえつーの。まあ、あそこのアドバイス真に受けたら、間違いなく『破滅』するだろうけど。
ごめんごめん話が逸れちゃった。
話を元に戻すと、言葉って大事だよね。ちょっとした言い間違いで、全然意味が違っちゃうんだから。
例えば『金色モ〇イク』って聞けば、いかにも英国から来た金髪美少女とお友達たちとのほのぼのとした日常コメディが思い浮かべられるけど、『金髪モザ〇ク』って言い間違えたら、なんだかとてつもなく卑猥なイメージになっちゃうじゃん。
いや、あの漫画はいい漫画だよ!アタシ大ファンなんだから。
あややLOVE!
作者様ごめんなさい。
マリファ、じゃなくてマリアナ海峡より深く反省します。
あーっ!また脱線した。とにかくアタシがいいたいのは、言葉ってとっても大事で、少し間違えただけで、人ひとりの人生なんか簡単に取り返しのつかない状況に追いやられてしまうってことなのよ。
そうそう脱線といえば、アニメの『R〇il W〇rs』。あんだけ原作から脱線してんなら、あらかじめ「原作を元にしたオリジナルストーリーになります」って事前に車内放送すべきだったよね。そうしとけばこんなに叩かれなかったのにね。
でもアタシあのアニメ結構好きなんだよね。
あおいちゃんの足を見るだけでもアタシ的には全然OK!
ああ~、また脱線した。
めんごめんご。今度こそ神に誓ってちゃんと真面目に話すから(そういえば、うちの一家って無神論者だった……まあいいか)。
あれはそう高校二年の春。新学期が始まった頃だっけ。
監獄アイドル シャイニングビッチ!(その1)