妄想バージン

妄想バージン

彼女の言うとおりしてきた。
そろそろきみが欲しいとせがむ。
しかし、彼女は僕の方を振り向きもせずにせっせと真っ赤なネイルを塗るのに必死だ。
彼女は女王様にでもなった気でいるのだろうか?
僕は彼女の頬に口付けを落としたことがある。あの時の興奮を僕は今でも忘れられない。
一度心を許されてしまうと欲求が増す。
『もっと、もっと味わいたい』
…彼処にも口付けを落としたいなあ。
舐める様な視線でぷっくりとした血色の良い赤い唇を見つめる。それがまた理性を失いそうになる。
「何みてんのよ」
僕の視線に気付かれてしまった様だ。
それでも尚視線を送り続け
耐え切れず噛み付く様に口付けを交わした。
初めから舌を無理矢理捩じ込み
舌で彼女を味わいながら激しく、官能的に。
一度箍(たが)が外れてしまうとどうにも止めることは出来ないようだ。
そうして彼女の豊満の胸に貪る様に触れ
舌で蜜を舐めとり
「シて欲しいんだろ?」
誘う様に突起物を弄りながら。焦らしながら少し低めの声で耳元で囁く。
彼女の吐息混じりの甘い喘ぎが耳に響く。
僕は優越感に浸っていた。満足気に彼女を見つめて彼女が果てた所でふと我に返る。
ほとほと呆れたものだ。
僕の妄想癖は消えないようだ。

妄想バージン

エロスをふんだんに使用したお話です。

妄想バージン

妄想癖が無くならない青年のお話です。

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 成人向け
  • 強い性的表現
更新日
登録日
2014-09-03

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