あの空の向こうには・・・9
「あーだりー。なんで学校なんてあんの?わけわかんねーよ」
俺は教室の自分の机でうなだれていた。あの後、何人か知り合いをあたってみたけど、てんで捕まらないのだ、もう嫌になってきた。
『ピンポンパンポーン。えー、生徒の呼び出しをします。2年A組、倉町悠真君、倉町悠真君、至急生徒会室まで来て下さい。生徒会長がお呼びです。ピンポンパンポーン』
「うわ、またかよ」
1年生の頃からやけに生徒会長に呼ばれることがあるんだが、いつも特に用事というわけでもなく、会長と話をさせられるだけなんだ、なんなんだよこれ。
「でも無視するとうるさいしなー、面倒くさいけど行くかー」
俺は重たい足を引きずって生徒会室へ向かった。
コンコン。俺は生徒会室の扉をノックしてから開けた。
「失礼します」
「待っていたわ、倉町君」
生徒会室に入ってすぐ、生徒会長の椎名雪枝先輩と目が合った。
この人、見た目は整っているし綺麗な黒髪がストレートの髪型にマッチしていてとても美人な人なんだけど、性格に難がありすぎて困る。だが胸が大きいのはいいな!
「鼻の下がのびてるわよ、倉町君…」
会長が呆れたようにため息を吐いた。
「あ、す、すみません…」
ついつい会長の胸に目がいってしまった。
「そんなに見たいのなら、見せてあげてもいいわよ?」
会長は少し顔を赤くして、制服のボタンを外そうとしだした。
「ふぉ!?会長!何やってるんですか!!やめてください!!」
俺は慌てて会長を止めた。
「はぁ…ああ言った行為は謹んでください…俺も一応男なんですから…」
なんとか会長を止めて、近くにあったソファに会長と向かいあって座りながら俺はため息混じりにそう言った。
「倉町君なら、別に構わないのだけれど…私の体には魅力がないのかしら?」
「いや…そういうわけじゃないですけど…」
「じゃあ、どういうわけかしら?」
「う…そ、それは…」
「まぁいいわ、いずれ見られることになるんだし、遅いか早いかの違いよね」
「なんでですか…」
「だって私達は許嫁でしょ?」
「違います!そんな設定はありません!」
こういうのは冗談なのか本気なのか、よくわからない人だ、まぁ冗談なんだろうけど。
「それでね倉町君、今日はあなたに大事な話があって呼んだの」
会長が手に持っていたカップをテーブルにおいて、真剣な顔をして話しだした…
あの空の向こうには・・・9
こんばん波、ユウです、最近バイトやらなにやらで更新が遅なって申し訳ないです
(´・ω・`)これからもぼちぼち、上げていこうと思います。
今回初登場の会長、僕が一番出したかった先輩キャラです、素晴らしいですよね先輩。
ではでは、皆さんまた次回でお会いしましょう!