Happy Birthday to me and me

目を覚ました

目を覚ました。時間を確認し、いまごろわたしは事務所についた頃かな、とボンヤリ考える。そうして、わたしはテーブルの上のわたしの食べ終えた食器を片付け、わたしが作っておいた朝食を食べる。いんげんの入ったお味噌汁は、わたしは嫌いなのだけど、わたしは好きなのでいつもわたしが我慢して食べることになる。つくっているのはわたしだから、仕方ないのだけれども。今日は出かけなくては行けない。
さあ、そろそろ、出ようかな。わたしはホワイトボードのわたしの予定欄に外出・直帰と書き込むと事務所を後にした。約束の時間までまだ余裕があるけれど寄り道をしなくてはいけない。わたしはわたしがよく行くという雑貨屋に立ち寄ると、わたし好みのちょっと派手な時計をうけとり、代金を支払った。ついでにわたしへのご褒美にも何か買っておこうかしら。
わたしは駅前の酒屋でわたしがたまに買って帰ってくる、ちょっといいワインを買った。そろそろ帰って支度をしておかないと。帰り道の夕焼けがとてもきれいでわたしは機嫌良く帰る。わたしはいまごろ帰宅ラッシュにもまれているのだろうか。明日は我が身、と考えると少し憂鬱になるけれど、今日くらいはわたしに文句を言うのはやめておこう。

今日はわたしたちの誕生日なのだ。



++超能力者++
長谷川 美幸
ESP:自分のコピーを作り出す

Happy Birthday to me and me

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Happy Birthday to me and me

1分で読めます。「話の中に必ず超能力者がひとりは出てくる」というしばりで掌編の連作を執筆中。 超能力者の名前と能力が必ず最後に記載されてますので、答え合わせ感覚で読んでいただければ幸いです。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-08-26

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