青空は縞模様

死んでいたから拾ったあの子
奇声を発しながら壁を叩くので
治療を施したら天使になった

何かが違う
深い昏い瞳を持つからか
医者の投げた匙が当たって跳ね返る

光差す窓の枠に
口嘴でつつく小鳥の列
戯れにも見えるそのさまを見て
右腕に砂嵐が走った

この個室に拘束されていることなんか
どうでも良くなったらしい
籠は要らないと言われる日さえも
来なくていいと口走る

天使の翼を緑に染め抜いて
青空の元に輝く色に変えた

青空は縞模様

青空は縞模様

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-08-24

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted