棚から蛇

彼は高校1年生の森戸弘樹、県内でも有名な男子校に通う平凡な男の子。でも彼は学校が嫌いだった。親や先生は勉強勉強勉強。それしか言わない。彼にはそれが苦痛だった。「学校に行くか。。...

棚から虎

「今日も奴らとの取引がある。。。」彼はベッドからのそりと起きる。

彼は高校1年生の森戸弘樹、県内でも有名な男子校に通う平凡な男の子。
でも彼は学校が嫌いだった。親や先生は勉強勉強勉強。それしか言わない。彼にはそれが苦痛だった。

「学校に行くか。。。」パジャマを脱ぎリビングのある1階におりて行くと、壁に半身の埋まったおばあちゃんが「勉強、勉強!」と叫んでいる。おばあちゃんは今年の夏、壁に埋まるリフォームをした。先の短いおばあちゃんは、壁にリフォームされることで、寿命が延びるんだといっていたが、俺にはそんな理屈わからない。それに、壁にリフォームされて、これからの一生をどこにも行かず、何も食べずに生きるだけ生きて、そんなの、何が楽しいんだ?と思う。最近は人体を色々なものにリフォームするのがはやっているらしいが、俺はそのままでいたい。3こ上の稲毛先輩は勉強の為、とかいって手をシャープペンにリフォームした。ブラインドタッチも出来なくなったし、マークシートが上手くぬれなくてゼータ試験に落ちたらしい。俺はそのままでいたい。

食事は母親が変な色の光線を当てる。赤紫がご飯味。青はスープ味。昔は口からものを食べていたらしいけど、そんなの信じられない。じゃあ食べながらどう喋れば良いんだ?おじいちゃんは未だに口からものを食べている。今日食べているのは海苔、というものらしい。黒い紙みたいな奴。これに光線を当てて食べると良いんじゃないか?なんて考えながら俺は制服に着替える。学ランの袖は鼻水と食事光線のせいでガビガビになっているが気にしない。今年はやりのスタイルらしい。

学校でくだらない授業を受け、お昼になった。教室の4隅についた光線を順番に回ってゆく。この光線の費用は誰が出しているんだ?なんて考えながら回っていると、列が止まった。どうやらまたサバゴリラが肉光線を浴び続けているらしい。野次が飛ぶ。担任はスイッチを切り替えると、サバゴリラにあたっていた光の色が変わる。断末魔の叫びをあげながらサバゴリラが燃える。これって体罰じゃ、、、?

昼休みには校内のパトロールが始まる。俺の取り巻きの辛ちゃんとマー君と教室を回り、いじめが無いかを調べたり、放射のうレベルを測る。パトロールの終わったクラスの黒板に俺たちのマークをつけ、次のクラスへ。順調に進んでいたはずだった。。。
しかし異変は3−1のクラスのパトロールのときに起こった。マー君が「タノモーーーっ!」と勢いよく扉を開けると、既に黒板にはパトロール終了のマークが書かれていた。。「俺たちのほかにパトロールをしている奴らがいる、、、、」辛ちゃんがそうつぶやくと、マー君は真っ青に青ざめて、何も言わずに自分の教室へ帰って行った。
黒板にはでかでかと、黒い角の生えたヤギが、5本の手に鎌を持ったマークが書かれていた。

リトルタケに報告しなきゃ。。。俺は学校を途中で抜け出し、リトルタケのもとへ向かった。。。

薮から虎

「そりゃイラン人の仕業だね、、、」リトルタケは俺の話を聞くなりそう告げた。最近学校や社会がおかしいのはイラン人が密かに街で売っているデータのせいらしい。俺はリトルタケに挨拶すると、イラン人の良くいる街、ゴッドデスタウンに向かうことにした。

ゴッドデスタウンにつくと異変はすぐにわかった。街が植物になっているのだ。サバゴリラが急に現れる。
「勉強」サバゴリラは手に持った鎌で切り掛かる。「金をよこせ」まるみも現れる。こいつら頭から植物が生えてやがる。。。養分はこいつらの肉だ!!
急に懐かしい思い出が頭の中をめぐる。夏休みに田舎へ行ったとき、墓に火がともり、山は火事になり、金魚すくいの金魚は夜道で見分けがつかない。朝になったら乾いて死んでいた。船を燃やす祭りなのに、中に人が載っていて燃えながら銃を撃つ、周りで大人たちが倒れる。さっきヌザにのって叱られてゲンコを食らったおじさんも、倒れる。がまだ死んでいない。山にイモの虫の卵をとりにゆこうと麻麻時に起きる。朽ちた木を蹴ると上からカゴが落ちてくる。捕まったのは俺だった。
食べたことのない魚を食べる。骨がゴツゴツしていて食べにくい。と思ったらつけている味噌がジャリだった。

大きな白いヘビが口から出てくる。ものすごいゆっくりと口を開き、赤い目が俺を金縛りにする。近寄ってくる、頭からのまれる。ヘビは全身を飲み込む。

棚から蛇

棚から蛇

  • 小説
  • 掌編
  • ホラー
  • SF
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い反社会的表現
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2012-01-06

Copyrighted
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