あの空の向こうには・・・8
「でもでも先輩、部活って何するんですか?」
と、葵にそんな質問をされて、言葉が詰まってしまう。
「んー、何だろうなぁ・・・何する部活なんだろ。」
「えー、なんですかー?それ。」
葵がジト目でこちらを見てくる。
「ま、私は先輩といられるならなんでもいいんですけどね♪」
と、嬉しそうにいいながら俺に抱きついてくる。
「ちょ、抱きつくなって!」
そんなアホなことをしてるうちに、昼休みが終わった。
「えー、この公式は・・・」
なんでこうも数学の授業は眠いのだろう・・・なんだか先生が魔術師か何かに見えてきた。
「倉町さん・・・倉町さん・・・。」
なんだか声が聞こえる。
「ちょっと、倉町さん、不味いですよ、先生見てます、すっごい見てますって。」
「ふぇ・・・?」
顔を上げると、そこには鬼のような形相をした先生が俺を睨みつけていた。
「あ・・・あの・・・その・・・てへ(´>∀<`)ゝ」
あぁ、終わった、こっぴどく怒られる。
「・・・廊下にたってなさい。」
「は、はい・・・。」
ー放課後(^ω^)ー
「くぁー!酷い目にあった!」
「もう、倉町さんが悪いんですよ?」
「うん・・・。」
俺は水無月さんと一緒に帰る事になった。
「と、そうだ。」
チャンス!水無月さんを部活に誘ってみよう!
「水無月さん、俺部活作ることになったんだけど、入ってみない?」
「部活ですか?・・・えぇ、いいですよ♪」
あっさりと承諾してくれた。正直ビックリだ。
「ほんとに!?ありがとう!助かるよー!」
「ウフフ、さっきいいもの見せてもらったお礼です♪」
「いいもの?」
何だろう、何も見せたことはない気がするけど。
「寝顔、バッチリ見させてもらいました♡」
うわぁ・・・やられた。
「ちょ、まっ、消して!」
「ダメです、もう待ち受けにしてしまいました。」
水無月さんはふふんとドヤ顔で待ち受けを見せてきた。
うわ、マジでされてる。
「お嬢様、お待ちしておりました。」
と、校門の近くに来た所でなにやら立派な車に乗ったスーツ姿のおじいさんが出てきた。
「あら、山吹、わざわざ有難うございます。」
「水無月さん、この人は?」
「あ、すみません、こちら私の家で執事をしております、山吹というものです。」
「執事さんですか・・・えっと、よろしくおねがいします。」
俺はペコリとお辞儀をした。
「これはこれは、ご丁寧にありがとうございます、こちらこそ、よろしくおねがいします。」
良かった、人当たりはいい人みたいだ。
「いつもお嬢様がお世話になっております。」
「ちょっと、山吹、やめてください///」
「あはは、こちらこそ、いつも水無月さんには仲良くしてもらってます♪」
「これからも、お嬢様と仲良くしてあげてください。」
「それでは、私達はもう行きましょう、山吹。それでは倉町さん、また明日♪」
「畏まりました、お嬢様、それでは倉町様、またいつか。」
そう言って、水無月さんと山吹さんは、車に乗って帰っていった。
(あれ?俺山吹さんに名乗ったっけ?まぁいいか)
ともかく、新入部員ゲットだ!
俺はルンルン気分で帰っていった。
あの空の向こうには・・・8
くぅおー、お久しぶりですー、ユウです!
更新遅くなってすみません(´;ω;`)
さてさて、次回は部活初活動の予定になっております!
皆様お楽しみにー、それでは(ぶァサッ