雪が降る理由

日常に起こる現象を別の視点で見たときに、人はどんなことを考えるのか。
そんなことを欠いた作品です。

なぜ雪が降ると思う?

僕は当たり前のように、
大好きなおじいさんに答えた。

水蒸気が空に上がって、
雲になって、
上空で冷えて、
地上に雪となって降り積もる。

それは現象に過ぎないよ。

おじいさんは言った。

じゃあ君の中で、
雪はなんのために降るとおもう?

僕はわからないと答えた。

じゃあ今度答え合わせをしよう。

そう言っておじいさんと別れたが、
二度と会うことはなかった。


あれから僕は、
おじいさんより大きくなった。

冬になると思い出す。

まだ僕は、
答えを見つけ出せていない。

ただ雪をみると、
いつも少し悲しい気持ちになる。

思い出というのはいつもキレイで、
心の中に降り積もる。
そして、きれいな部分だけを見て、
過去を思い出す。

まるで雪のようだと思う。

雪は僕の思い出の投映なんだろうか。

ねぇ、おじいさん。
今年も雪が降ってるよ。

そろそろ答え合わせをしようか。

雪が降る理由

その人にしかわからない、雨や風、雪をモチーフにしました。
呼んだ方の中にも同じ様なエピソードがあれば嬉しいです。

雪が降る理由

雪は自然現象として降りますが、その中に自分にしかない意味ってありますか?

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-08-19

Copyrighted
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