バトンタッチ

蝉の声で 目が覚める時

あゝ 夏が来た
と 思うのです

自転車を
綿菓子みたいな 入道雲に向かって
走らせる時

あゝ 夏が来た
と 思うのです

けれど 夏さん 駿足で
あっと言う間に 走って行って
私のことを追い抜いて

気づいた時には
秋さんに バトンを 渡しているものです

さようなら 夏さん
こんにちは 秋さん

バトンタッチ

バトンタッチ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-08-17

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