M
蝶々の過失を追いまわした かの島へ
鍵もなくなく家路へ駆ける 少女はくるう
かんかん照りの常識と不義理と
迷いこんではお天道をしゃぶり
いつか殺るぞと意気込んでいた
にべもなく 親しげな風情もなく
どことなく歪な平和を規律ただしく三食くらい
まずいまずいと痩せ我慢こらえ
つかの間へと籠もりゆくのか
クレパスで描いた似顔絵に血だまりの暴言が浮かぶ
弦がちぎれるほど虚ろな魂が
不健康な道徳しょって待っている
病だれの意義すらしらず
十数枚の宿題だけが 机上からさめざめと失踪する
おさえきれない
欲望はとめどなく
あれを大人と呼ぶのであらば
少女は何処へと芽をだすか
「だがしかし」は罪悪の膿だ
暴走も安穏も一緒くたといえるのか
他人は無関心より温いといえるのか
少女は何処へと芽をだすか
問いかける かの島の純情へ
いつか殺るぞと意気込んで
記憶の網をかけてゆく
M