タイムラバー

プロローグ

一度でも戻りたい時間はないだろうか
いや、誰にでもあるはずだ。
些細なことでもきっと、
タイムマシーンみたいに
時をかける乗り物に乗って
だがそんなものは所詮夢物語なだけ。
現実を覗き込めばなおさらだ。
あくまで仮定にすぎぬ話である。
だけど人は夢を見る何しろ夢物語を描く
それがどんなに無謀でも
人はそうやって生きている。
時間移動なんてその一部だ。
だが、時間というものは
少し特別に思えないか、
止まることはなければ
戻ることもない。
故に誰にも邪魔されず
まっすぐ進み続けている
誰一人として違う時間の上を
歩いていることはない
みな、同じ時間を共有している。
それは素晴らしいことだと思う。
でも、それでも俺は
あの時に戻りたいと思う。
あの時間を取り戻したい。

タイムラバー

タイムラバー

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2014-08-07

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted