夜の海


潜り込んだベッドの中に
朝を探してみたけれど
あなたとの日々に足を取られ
夜の渦に巻き込まれました

光る方へ手を伸ばして
掴んで抱きしめたものは
泡となって消えていきました
最後の香りのする泡でした

真夜中に体を預けると
寂しく冷たい静けさがありました
私の涙は音もなく滲んでいきました

いつもと何も変わらない
そんな夜でした

夜の海

夜の海

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-08-02

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