僕は地球を歩いた

人はなぜ歩くのか?答えは誰にもわからない
(1435~1467 パリアプリア男爵)

世界は僕の上にも下にもあるのだ

砂利道を歩いている。手頃な大きさの石を足の先っぽで蹴りながら。
僕が歩いているのは、何故か?
そんな事分かる訳がない。僕が何故生まれてきたのか、それさえも分からないのに。
この砂利道は、犬の糞や近所の悪ガキ共が吐き捨てたガムなどで、とても汚く、美しかった。
僕は、今世界を歩いているのだ。砂利道であり、世界だ。世界という途方も無く大きな存在を歩いているのだ。
ふと上を見上げると、飛行機雲ができていた。この空も、あの蜘蛛も、世界だ。世界という存在だ。
自動販売機の前で足を止めた。右のポケットに手を突っ込みジャラジャラと音を立てた後、ぴったり120円を人差し指と中指に挟んで取り出した。そして、左のポケットから10円を親指と人差し指に挟んで取り出した。
少し迷ったがコカ・コーラを買った。これは、いつからなのか分からない。自覚したのは、7歳位の時だろうか。僕は、炭酸を適度に摂らないと体調を崩してしまうらしい。何故このような体なのか?誰が決めたのだろうか?
コカ・コーラを半分程飲んだところで僕は、また歩きだした。コカ・コーラを右、左、右と持ち替えながら歩いていると、目の前に犬がいた。首輪は、着けていない。野良犬だろうか。
君も世界を歩いているのかい?僕は言った。
犬はくぅーんと鳴き、向こう側へ走って行ってしまった。
僕は、また歩き出した。何時の間にか蹴っていた筈の石は何処かに行ってしまっていた。でも、この世界のどこかにあの石は、存在しているのだろう。そう考えると何だか口元が緩んでしまった。
僕は、歩く。この道を。世界を。

僕は地球を歩いた

気取った感じに書いたぞよ

僕は地球を歩いた

全米が嘲笑った。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 冒険
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-07-30

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