その執事、結想。

黒執事の二次創作です。お嬢様となってお楽しみください。2010年のホワイトデーに書いたお話。

「はぁ…。」

「あっ、あのっ、セバスチャンさんっ!!」

「なんですか?

…といいますか、3人とも何をしてるんです?

それぞれ仕事をするように命じてあるでしょう?」

「何か、悩み事があるんなら、僕たちが聞きますよっ!

僕たち使用人仲間なんですから!」

「そうだ、そうだ!

1人で悩んでっと、ハゲちまうぞ!」

「そのような心配は無用です。

しかし…」




私はよっぽど追い詰められていたのかもしれない。

思わず3人に悩みを吐露してしまっていた。




「…そっかぁ…お嬢様へのヴァレンタインのお返しかぁ…」

「う~ん…男の俺にはさっぱりわかんねぇな。

こんな時は、女のメイリン!

お前なら、何が欲しいんだ?」

「わ、私ですだかっ!?

そ、そうですねぇ…。

私がセバスチャンさんから貰えるならば…

(「メイリン…私の全てをもらってください…」)

はぁぁぁぁ!いけません!!

それはいけませんですだよ、セバスチャンさんっ!!」

「…どこかの世界にいってしまってるようなので、

後はよろしくお願いしますね、フィニ、バルド。」

「はい。…あ、セバスチャンさん!」

「何です?」

「何も力になれなかったけど…

セバスチャンさんの気持ちがお嬢様に伝わるといいですねっ!」

「…ふっ。えぇ。」




「…セバスチャンはよぉ、最近優しくねぇか?」

「きっと。」

「お嬢様のおかげですよ。」




さて。

結局私はどうすればいいのでしょう?

「ただいまー!」

「お帰りなさいませ、お嬢様。

…すごい荷物ですね。」

「そうなの。

なんだか、ヴァレンタインにあげた人以外も

プレゼントくれたんだ。

みんないい人だよね!」

…なんだか、安心するというか、哀れというか。




「でも、どうしてヴァレンタインデーとかホワイトデーってあるんだろうね?」

「知りたいですか?」

「うん、知りたいっ!」

「昔、ある兵士と女性のカップルがいたそうです。

二人は次第に結婚を望むようになるそうですが、

当時は兵士は兵士という身分故、自由に結婚を認められていなかったのです。

それをかわいそうに思った神父が二人が結婚できるよう、

制度を変えようとしたのですが、

その神父は2月14日に制度を変えようとしたため、命を奪われてしまったのです。」

「そんな…そんな悲しい日だったんだ、ヴァレンタインデーって…」




「しかし、周りの人の支えがあったのでしょうね。

その神父が亡くなった1ヶ月後の3月14日、

制度が変わり、兵士と恋人の女性は結婚することを認められたのです。」

「そうなんだ!

その、神父さんの死は本当に残念だけど、

きっと1ヶ月後の二人の姿を天国から観て、神父さんも幸せになれたよね。」




最初は、その後の菓子業者の陰謀を伝えようと思っていた。

でも。

お嬢様の穏やかな微笑みを観ていると、

つい兵士と女性が自分達に重なって考えてしまう。




周りに支えられて

『セバスチャンさんの気持ちがお嬢様に伝わるといいですねっ!』

お嬢様の笑顔が側にあって。




まさか、悪魔の自分がこのような気持ちを感じる日が来るなんて。




「決めました。」

「何を?」

「ヴァレンタインデーのお返しは致しません。」

「何で今の話の流れでそうなるのー!?」

「ふふっ、秘密です。」




まだあなたにお返しをするのは早いようです。

お返しをする、その時は。



特別な日にしようと、思ったから。

その執事、結想。

※ブログの内容を一部除きそのまま載せてます。

さて、あとがき。

ごめんなさい、うちの執事、ツンデレで通ってるのに

優しくなっちゃった(>_<)

というのも、最近私…




ツンデレがよくわからない…(_´Д`)ノ~~




幸せボケしてしまったのか、どうもツンというかS部分が出せない…。

軽いスランプかもです(T_T)

そして、再びネタが枯渇してしまいました。

ネタよ、降ってこい!!(>_<)




でも、使用人達の会話は楽しくてほっこりしました~(*^_^*)

私、日常生活を書くのが好きなので、セバスチャンがもっと心を開けば

こんなほんわかした会話が聴けるんじゃないかな~と思って♪

そして、さりげなく盛り込んだ“セバスチャン=ドM”説(笑)

うん、満足です(笑)




あ、前回のあとがきで書いたセバスチャン(+お嬢様)をいじめるって話ですが。

やっぱりどうも、私のS部分が出てこないので、いじめられませんでした。

もし、楽しみにしてくださった方がいたらすみませんm(__)m




…それにしても、テニミュを観て、キッド様、新一、セバスチャン、越前リョーマがキャラとして好きな私は

なんとなく傾向が掴めた気がします(笑)

キザで自信家で。だけど、その言葉以上にかっこいいところを見せてくれる人が好きみたいです。




さて、次はいつセバスチャン書けるでしょうかね…?

うぅ…セバスチャン書けないと寂しいです(>_<)

その執事、結想。

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-12-30

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