その執事、辛党。
黒執事の二次創作です。お嬢様となってお楽しみください。2010年のヴァレンタインに書いたお話。
私は今。
真剣なお嬢様と対峙しております。
「セバスチャン。」
「はい。」
「ヴァレンタイン、何が欲しいですか。」
「…は?」
そんな日から数日経った今日はまさしくヴァレンタイン。なんだか外が騒がしい気がするのは…
「んっもう!セバスちゃ~ん、チョコあ・げ・る・わ☆あ、でもウィルにもあげなきゃ。どっちが本命なんて…決められないわっ!!」
気のせい、ですね。
さて。いつものおやつでも作りますかね。今日は何がよろしい…
ガチャ。
「あっ!」
そこにいたのは、私がこれからデザートを作ろうとしている相手、お嬢様でした。
「…何をしているんです。」
「…えへへ☆」
「誤魔化さない!!」
あからさまに落ち込むお嬢様を見て今日がヴァレンタインデーだということを思い出す。
「えっと、これはね。」
「お嬢様は怖いもの知らずですね。」
「え?」
「お嬢様の執事たるもの、どのショコラティエよりもおいしいチョコスイーツを作れなくてどうします!
」
「というわけで。」
「生半可なもので、私が満足するとは思えませんよ?」
「…!!」
おや。これはorzというやつでしょうか。
「はぁ~…セバスチャンは甘いものが苦手そうだから、かなりビターなチョコスイーツを作ろうと思ってたのに、うまくいかなかったの…。それだけでも落ち込んでたのに。」
「お嬢様は私に任せておけばいいのですよ。」
顔にチョコホイップやパウダーが付いたお嬢様がため息を吐いた。
「お嬢様。」
「…え?」
お嬢様の唇に触れる。一瞬体を強ばらせたお嬢様だが、ギュッと強く目を閉じた。
「ふっ。」
「え?」
しばしの沈黙。みるみる頬が赤くなるお嬢様。実におもしろい。
「セバスチャン、今何した?」
「チョコホイップを拭っただけですよ?何か期待してましたか?」
「な…!?」
「もう、セバスチャンたら私をからかって!!私ばっかりドキドキして…!」
体を叩かれながら腰を屈め、顔をお嬢様の目線に合わせ。
指を舐める。
「…ちょっ!!それ、私に付いてたやつ!!」
「やはり。」
「私には甘過ぎ、ですね。」
その執事、辛党。
※ブログの内容を一部除きそのまま載せてます。
今回はヴァレンタインということで、イベント参加した身としてはあの方には絶対出てもらわないと!と思い、出しちゃいました(笑)しかし難しいわ、大好きだけど(;^_^A
そして、今回
「甘過ぎ、なのはYOU達だYO!!」
って思った人は少なくないはず。私もそう思いました。こちとらチョコをあげる人といったら翼と一なんだから!!(笑)
もうねぇ…
いじめたくなりますな(・∀・)ノ←S発動。しかし、セバスチャンがドSなため返り討ちにあう危険性大。
それでは、私がセバスチャン(+お嬢様)をいじめられるか乞うご期待!!…私が生きていれば結果がわかるはず←
最後におまけDEATH★
「はいウィル、ヴァレンタインのチョコ