負けるな

泣いて忘れられる位なら
泣いて、泣いて、泣いて
全てを忘れたい

笑ってこの世の中が変わるなら
笑って、笑って、笑って
全てを変えてしまいたい

怒って誰もが私に服従するなら
怒って、怒って、怒って
独裁者になってみたい

でも、本当は、泣いても、笑っても、怒っても何も変わらない

世の中は、そんなに簡単じゃなくて、複雑で色んなことが絡まってる

だから、諦め顔の無表情の顔、顔、顔が並ぶ

都会の片隅、少年が叫ぶ

そんなんじゃ、ダメなんだって
もっと、もっと、もっと強く生きよう

冷淡な目が少年に突き刺さる

それでも、少年は、訴え続ける

「負けるな」と私は心で叫んで少年の前を無表情に通り過ぎた

少し涙が出そうだったような気がする

負けるな

負けるな

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-07-17

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