Demon world tale
Prologue「Devilish war 」
最初は数に勝る人類が優勢であったらしい・・・
我々魔王軍の兵士・・・下級悪魔達には最大の弱点があった・・・
人間の女を犯さないと身体を「人間世界」に具現化し続けられないのだった・・・
具現化できなければ待っているのは「存在としての「死」」であった
異界で死ねばその存在は消えてなくなり、どことも知れない世界を漂う事になる
仲間が次々に消える中俺が生き残れたのは先輩悪魔「軍曹」さんと悪魔には珍しい「特殊技能」(スキル)
「癒しの手」の力のおかげだった・・・その力を欲した仲間はなけなしの魔力を俺にくれた
やがて小さな村が陥落する頃、俺達悪魔は5人しか残っていなかった・・・
村の中心の広場は阿鼻叫喚の宴と化していた・・・
仲間達が裸の女を犯し酒を飲み無意味に村人を殺していた
村人は震えながらその光景を・・・我々の憂さが晴れるのをただただ待っていた
旦那を目の前で無惨に殺し妻を犯している軍曹の行動にも我々からしたら意味はあるのだ
「魔力は人の恨みやマイナスの感情から生まれる」
ここに来てから我々悪魔達は力を取り戻しているのが実感出来ていた
The first slave
俺はそんな広場の熱気にあてられて、ちょいと涼みに酒のボトル片手に
村を歩いていた
悪魔と言っても平時は人間とそう大差がない、頭・・・大抵は髪に隠れて角があるだけだ
その家はまるで隠されるかの様に破壊された家屋の残骸でカモフラージュされていた
「あっ・・・」
家屋の残骸をどかし中に入ると暗い屋内で女が傷だらけの男の看病をしていた
「あのっこれはわざとではなくて・・・」
明かりをつけると女はかなりの美少女だった
「魔爪の傷だな、もう大分毒が回ってる・・・普通じゃたすからないな」
俺は男にかけられた布団をどかして傷口を調べた
「先に言っておくけど一応俺悪魔だからさ、嘘吐いても見抜けるんだよ・・・
その上で問うけどこの男との関係は?」
「か・・・彼氏・・・です・・・」
「ほぅ・・・」
「たすけたい?」
「え?」
女は俺の声で戸惑った表情を浮かべた
「馬鹿・・・悪魔の・・・言うことなんて・・・」
男が途切れ途切れに言った
「魔爪の傷で死ぬとキツイよぉ?この世界には生まれ変われないし
魔界の岩に縛られちゃうから」
俺は立ち上がると女に向き直った
「俺なら魔爪の傷治せるけど?」
「何をしたら・・・彼をたすけてくれるんですか?」
「悪魔とする事って言ったら「契約」でしょう、まぁ他の奴らは手当たり次第に喰いまくってるけどさ
好みじゃないんだよね「輪姦」ってさ・・・契約すれば他の悪魔に手を出されないし良いと思うけどな」
「ダメだ・・・香澄・・・」
「でも多分この人嘘ついてないよ・・・」
Demon world tale