大切な人 

あなたは大切な人はいますか?
この話は恋人がいなくなってしまう話です
あなたなら冷静になれますか?
できたら読んでください

雪が降り始めた季節とある高校の通学路に二人の男女、岸島悠介と菊池春が歩いている
「あ、雪振ってきたよ悠介!」
春がうれしそうに悠介に言う
「なんだよ雪くらいでそんなはしゃぐなよしかも降り始めただけじゃねーか」
悠介が微笑みながら春に言い返す
「だって雪好きだし」
そんなたわいもないことを話している二人は中学生1年から付き合い始めていたいやなことは一切なく幸せいっぱいの二人
まさかあんなことになるなんて思いもしていなかった


雪が降ってきた
  
 とてもきれいだ だが切ない つめたい

12月23日 昼 屋上にて

「お~い悠介」
喋りかけてきたのは仲のいい友達の武田まさやだ
「ん?どうかしたか?」
どうせくだらないことだと悠介は思っていた
なぜかというと悠介と雅也(まさや)は小学校から一緒で常に行動を共にしてきたのだ
「今日な学校に来る途中でれいちゃんと偶然出会えたんだよ!」
れいちゃんとは竹崎れいの事でこの学校ではかなりの人気者の女子のことだちなみに雅也も竹崎のことが好きだった
「で?なんか進展あったのか?」
悠介はたぶんなにもないであろう事を感じながら聞いてみた
「喋れたんだよ!すごいだろ?あのれいちゃんに!」
実は悠介は以外に竹崎れいと仲がよく廊下ですれ違ったりするときに喋ったりもするのでそんなに驚かないしかしこんなことをこいつに知られては面倒なことになるので言わない
「へぇすげぇなお前」
するとそこに噂をすれば
「あ、雄介君」
竹崎れいだ
「ん?あ竹崎か」
雅也緊張で固まる
「そういえば春が悠介君探してたよ」
「本当か?なら行かないと」
悠介が立ち上がり屋上から降りようと階段に向かうとそこに春がいた
「やっと見つけた!」
春が息を切らし立っている
 「どうした?そんな息切らして」
「今日どこか遊びに行こうよ」
春は目を輝かせながら言う
「そうだなぁせっかくだしいくか」
春は大はしゃぎして喜んでいた
その後雅也から聞いた話ではこの屋上で二人で喋ったのを機会に竹崎と雅也はかなり仲良くなり今では親友という仲にまでなってしまったらしい
付き合うまでいけるんじゃないか?
まぁそんな話は置いといて



 12月23日放課後 大型ショッピングモールにて

悠介と春はこのまま学校の終業式を終え二人でショッピングモールに遊びに来ていた
(雅也と竹崎はどこか違うところへ遊びに行ったらしい)
すこし軽めの軽食を取り服を見に行くことになった
「あ、このマフラー可愛い」
春はものすごくほしそうな目で見てくる
「なんだよ?」
「買ってくれたらうれしいなぁ」
あいにく悠介はいま金がほとんどない
「また今度な」
なにか思いつき微笑みながら言うと春は
「えぇ~ケチ!」
「はははまた今度買ってやるって」
春は少し不機嫌になる
「まぁゲーセンのぬいぐるみなら100円だしそれでいいなら」
「とれるの?」
春が怪しげな目で悠介を見る
「とれるよ、なにとってほしい?」
「あれがいいなぁ」
春はいかにも難しいものを選ぶ
「あれでいいんだな?」
悠介が笑みを浮かべて百円玉を入れる
すると本当に軽々ととってしまい(しかし何回かは失敗あり)春は口をあけてみている
「なんだよその顔」
悠介大笑い
「なんでとれるの!?」
春は驚き問いただす
「ねぇなんで?」
「誰だってとれるだろ?こんなの」
自慢げに答えを出すちなみに春はこの手のゲームは一切出来ない
「なにそれ?答えになってない」
「はいこれでいいだろ?今年のクリスマスプレゼント」
悠介は笑いながら言う
「えぇ~マフラーは?」
悠介は何も答えない
「ちょっと~」
「さ、もう帰ろうぜ」
まだ5時にもなっていないのでもう少し遊びたい春
「なんでよ?もう少し遊ぼ」
悠介は帰ると言い出して聞かない
「じゅあ明日遊ぼうぜ?」
「え?」
「明日なら1日遊べるけど?」
春は悠介はもう言う事を聞いてくれないと思い帰ることにした
「じゃあ送って帰るよ」
しばらく歩き春は
「じゃここでいいよあとは一人で平気」
「そうか?」
春はそのまま一人で帰り悠介はさっきのショッピングモールに行った



 12月23日 夕方5時~夜7時のこと
悠介はさっきほしがってたマフラーを買いマフラーを買い家に帰宅した
いつもどうり電話をかけてみる
    プルルルルルル・・
いくらかけても出ないすると
「悠介~電話だよ」
母親が下から叫んでいる
「はいもしもし」
春が電話に出てくれないので元気がない声で喋る
「悠ちゃん!」
相手は春の母親で春が家で何してるか聞こうとした
「あぁどうもおばさん春っていま何してるか」
「春が!・・・」
「え?」
「春が・・春が・・・」
春の母親の声は震えていた
「なんかあったんですか!?」
悠介の手が震えている
「とにかく病院に来て」
悪い予感がした 事故か? 何かにまきこまれた?
悠介は無我夢中で自転車を走らせた親に車をだしてもらえば速かったのではないか?もう悠介は春の身の安全を考えている
病院に着き中に入ると春の両親が泣いていた
「おばさん!おじさん!」
春の母親は泣き崩れ喋れない
「雄介君春はが・・・春が・・・」
春の父親はその言葉の後を言うと涙を流した
「うそだろ・・」
頭は相変わらず真っ白ただ泣くだけさっきまで笑っていた春がもういない?
なんで?
うそだ
きっと夢だ
もう少しで目覚める
速く起きろよ
ほほをびんたする
痛みがやってくる
夢じゃない
じゃあ春は?
悠介は病院を出て走り出す
春は俺と別れて5分ほど歩いた所で通り魔事件に巻き込まれたらしい
そして体力がつきひざに手をつき荒く呼吸する
「はぁはぁぜぇ」
「なんで春が死ななきゃならないんだ」
つぶやく 歩き出す 
そして気がつくと朝になっていた
家に帰ると母親が待っていた
「どこいってたの!?」
かなり怒っている様子
「なんとかいいなさい!」
だが悠介には関係ない
「うるさい」
悠介のその言葉を聞き母親は怒鳴りつけた
「どれだけ心配したとおも」
話の途中で悠介は
「だまれ!!」
母親が黙ってしまう悠介の目には殺意がこめられていた
だがその目も一瞬にして消えうせ死んだ魚のような目で
「しばらく1人にしておいてくれ」
小さな小さな声で言いながら2階に上がって自分の部屋に入った
ベッドに倒れこむ
すると今まで春とすごしてきた思い出がよみがえって来た
涙があふれてくる
「春・・・」
涙が止まらない
  プルルルルル
電話がかかってきた 雅也だ
なにも言わずに電話にでた
「あ、あのさどっか遊びにいかね?」
気を使っている
春が死んだことはもう連絡が回っているんだろう
「ゴメン 一人になりたいんだ」
「そっかまぁまたどっか遊びに行こうぜ」
「あぁ」
悠介はいつの間にか眠っていた


 1月12日 始業式前日  朝 7時ごろ

「悠介助けて!助けて!」
「はる!」
夢だった
「はぁ~」
最悪の目覚めだ最近毎日この夢を見る
頭をかき回し外を見る
雪だ。
たくさん積もっている
「あ、雪振ってきたよ!悠介」
「そういえばそんな事言ってたなぁ」
悠介は着替え外に出た
なぜだかお墓参りに行こうと思い始めた
あの時買ったクリスマスプレゼントを持って
悠介は春の家に行き春の両親と会うことにした
「朝早くからすみません」
「まぁ上がって」
おばさんもまだ少し元気がないがなんとか元気を取り戻しているみたいだ
「いえここでいいです」
「そうちょっとまってね渡したいものがあるの」
おばさんは袋に包んである何かを持ってきた
「これは、」
春のおばさんから春のお墓の場所を聞き駆けつけた
春のお墓を見つけてマフラーをそっと置いて手を合わす
そこにやってきた一人の人物
春の姉亜紀だった
「悠介くん?」
春にそっくりだったすこし姉のほうが大人びているのかもしれないが
「あぁどうも」
あまりにもそっくりだったので見ると涙が出てきた
「大丈夫?」
姉はそっとささやいた
「はい・・大丈夫です」
必死に涙を拭いた
「あれもらった?最後のプレゼント」
「はい・・・」
さっき春の家に行って貰ったものである
「春ね、結構前から編み物編んでてねたぶんあなたにあげるものだと思うの大事に使ってくれたらきっと春も喜んでくれると思う」
袋から編み物を取り出すとマフラーがあった
「亜紀さん、俺大事に使います」
泣きながら悠介は言ったそして袋の中にまだ何かあることに気づいた
「なんですか?これ」
「そこまでは私も知らないわ何かしら?」
手紙が入っている
開けると
        「悠介へ 今まで私と付き合ってくれて本当にありがとう 中学の時私と悠介が初めて出会えた時の事を覚えていますか? 昔から私は人付き合いが苦手で誰とも喋れずなかなかクラスになじめなかった私でした。 私がクラスの女子にいじめられているときに助けてくれたのはあなたでした。 それをきっかけに仲良くなりなぜか自然にクラスの中心に私と悠介がいました。 本当に感謝しています。 それとこれからもよろしく何年たっても何十年たっても私はあなたと一緒にいたいです。 これからつらいことや楽しいことがたくさん待っています。 きっと二人で前に進んで行きましょう。 それから年をとってどちらかが死んでしまったらそのときは悩まず元気に生きて残りの人生を思いっきり楽しんでいきましょう そして遠慮なくほかの人に恋愛しましょ まぁそんな事はまだまだ先のことでしかも年をとってからの話なのでそんな事はないでしょうね  菊池春より


悠介は手紙をみてまた涙を流している
「ほら残りの人生楽しまなきゃ 春もそう願ってるし」
「はい!・・はい!」
悠介は泣き止んで笑い始めた
「俺・・・・春の分まで精一杯生きます」
「そう 春もそれが喜ぶと思うわ」
そんな事を言って亜紀は帰り始める
「春・・・お前の分までしっかり生きるよ 見てろよ!
そういって悠介は帰り始めた


    1月13日 始業式 


「お~い悠介」
雅也だ
「なんだよ朝から」
「お前・・・」
雅也は元気が出たことに気づいた
「なんだよ?」
微笑みながら雅也に問いただす
「なんでもな~い」
「なんだよ」
二人が大笑いした
始業式も無事に終えて雅也と竹崎と悠介で喋っていた
    春元気ですか? 俺は元気です 今度亜紀さんとお墓参りに行くよ じゃあ残りの人生がんばって生きるよ  さようなら

大切な人 

ここまでよんでくれて本当にありがとうございます
話作るの下手でスイマセン

大切な人 

あなたは大切な人がいなくなったら? どうしますか?

  • 小説
  • 短編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-12-26

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted