生きてるか


おい 生きてるか

熱いほのおに焼かれちゃいねえか

死にぎわに独りさすらう

崇高なカバンぶら下げて

あやまった道

すがりひそかに

ロマン語って 逝っちゃならねえ



おい 起きてるか

目ぇかっぽじって 息すってみてみろ

おまえの句点はよおく語らう饒舌よりも

たにんの胸で まっ赤に燃える

万年床に肢体あずけて

いつまでくたくた泣いてんだ



おい 生きてるか

熱いほのおに焼かれちゃいねえか

かびの腐った夢をあむ

死してなお 生ける屍



なあ、よ

「生きてるか」



つかの間の休日

また死にぎわから帰ってこい



意味なんかねえ

おれがそう 呼んでんだ

生きてるか

生きてるか

「おい 生きてるか 熱いほのおに焼かれちゃいねえか ……」

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-07-10

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