記憶

思い出すこと
頭の中にある記憶
意識しても出てこないものが
たまにあらわにまるですぐ目の前に
かえってきたようにおもうときがある

記憶は脳のなかに
しかし単に神経回路のなせるわざではない

勉強するとき
本を読むとき
学んでいること書いてあることが
好きな言葉だったり
まったくその通りだと思ったりする

音楽を聴くとき
旋律が
和音が
リズムが
背筋がゾッとするほど
涙を誘うほど
心を動かすときがある

どんなことを勉強して
どんな本を読んで
どんな音楽を聴いて

自分では意識しないけれど
一瞬なんだけれど
なにか大きなものに導かれて
自分の中にある遠い記憶をなぞっているような気がする

テストの前の日に覚えた事柄を思い出しているんじゃないんです
受験勉強で覚えた歴史の事実を反芻しているんじゃないんです

生まれてからの記憶
生まれる前の先祖の記憶
先祖が生まれる前のずっとずっと前の人以前の生物と物質の記憶
そしてこの地球の記憶
この太陽系の記憶
この銀河の記憶
この宇宙の記憶
そして
たとえようがない
ことばであらわしようのない
この一つの大きななにかの記憶

生きるってことは
この大きななにかの記憶を自らなぞり確認することで
その大きななにかの大切なことを
ただ忘れないようにしているような気がする

記憶

記憶

記憶とかおもいだすってなんだろう?きっととても深い意味があるんではないかとかんじました。サラッとかけてしまったので自分では気に入っています。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-07-06

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