Fiore
はじめまして、花菜【はな】です。
初心者のド下手ながらも小説をかいてます。
それなのに、ここをクリックしてよんでくださってるんですね!
こんなに嬉しいことは人生の中でありませんでした。
……って、大げさかなぁ?
まあ、とにかく、ありがとうございますの気持ちでいっぱいなんです。
さてと、この小説は恋愛あり、コメディあり、ミステリーあり!の三大特典つきの小説でございます。
なんとお得!
こんなお得な小説はありません。
なんてったって要素が3つもあるんですからね。
とつぜんですが、Fiore、とはイタリア語なんです。
そして、日本語では花―――――
もう、わかる人は結末がわかっちゃうかもしれませんね。
どうぞ 推理しながら読んでみてください!
七海がもとはどこに住んでいたのか?
プロローグ
「こいつか、猫にさせて記憶を消してやるってのは」
「そうだ。しかし、不幸だなぁ。なかなかの美女なのになぁ」
「おまえ何考えてんだよ、さっさと注射しろっての」
佐藤七海 22歳 秘密組織によって猫になった。
ラベルに書いてあった文字を読んだもう一人の人物がいたのだ。
それは、七海を猫にしたときに関わった誰でもない。
題名未定
目覚めたのは滑り台の上だった。
滑り台とは、前に滑り台の滑るところとはしごの部分が黄色、その滑るところとはしごの間は赤色をしている滑り台。
少し横には下に黒いバネがついていて上にパンダのような物体が載っている遊具とバネの上にウサギのような物体がのっている二つがある。
見てみると、幼稚園の年長くらいの女の子二人が乗っていて揺れるようになっているようだ。
そのうちの一人の女の子が、その物体を乗り終えて滑り台に上ろうとして私に気づいた。
「心ちゃん、見てみて。かわいい猫、見つけたよ!」
(は?)
聞いたのはその横にいた心ちゃんとかいう子だった。
二人とも興味津々、といった様子に見える。
こっちに向かってきた。
「どれどれ?」
「これだよ。みーちゃんって言うの」
「へぇ、みーちゃんかぁ。可愛いね! 」
私に向かって言った。
みーちゃんと。可愛いと。
……ひぃっ、つかまれたっ
とっさに後ろに引いてしまった。
私が、警戒すると、聞こえるのは猫の歯をむき出しにしてにらんで、怒っている音。
しかし……、なんだか滑る。
後ろをハッとみる。
……当然の結果だった。
だって、滑り台を後ろ向きで滑ってるもんですから。
これではいけないと思い、上に上ろうとしつつ、
「私、人間ですぅ! 」
と言ってみる。
一応、私の言葉が本当かどうか確かめるためにそっと鏡を見た。
私は驚愕した。
子猫の手が鏡を持っているのだ。
種類はミケ猫とかいう種類の猫。
そう、あの茶色と黒の混ざったミケ猫。
・・・・・・って、何事じゃぁっ。
「みーちゃん、しゃべれるの? 天才だなぁ、よしよし。」
「天才だなぁ」
なでられてる……
私はきょとんとした様子になっているのだろうか。
その後、近くの木で出来たベンチに座っているお母さんらしき人に、女の子は「家で飼いたい! 」そう言った。
しかし、
「ダメよ」
あっさり女の子は断られてしまった。
その通りだよ! お母様っ!!
私は、飼い猫として一生を終えたくはない。
ただただ、飼い主の通りにするなんて嫌だ。
っと、なんだろう?
「猫じゃらし、見つけたよ。」
そう言って、私に向かって猫じゃらしを向ける。
こしょばいのかと思いきや、
……いけない……、これは……、とてつもなくいいのだ。
夢のようだなぁ…。
ふわりとした気持ちで、みーはお腹を見せてごろんごろんと寝転がった。
自分でこういうことを言うのもなんだが、人間だった私がこんなことをすると変なのだろうと思うけど、今の私ならなかなか可愛くなっているのではないかと思う。
……ハッ//////
なんだ、オスの猫がものすごくあり得ないくらいに、カッコよく見えるではないか!
みー、声をかけるのだ!
「あのぅ、そこのオス猫さん。ものすごく、カッコいいですね。いつもここを散歩してるんですか? ……あの、よろしかったら、お友達になりませんか? 」
ドキドキしながらも、返事を心待ちにしている自分がいる。
ああ、今日はいい天気だなぁ。
こんな幸せな日はないよ、きっと。
私は今、心待ちに待っている!
「しーっ、猫はみんなしゃべれるけど、しゃべっちゃダメなんだよ」
耳のそばでこそこそ話のようにオス猫さんが言ってきた。
「そうなんですか?! 」
しゃべってはいけないのに、早速しゃべってしまったではないか。
みー、方法はないの?
自分に問いただす。
オス猫さんは、ささっと滑り台の下に隠れ、枝を使って器用に文字を書き始めた。
私も下に降りて滑り台の下に行ってみる。
こうすれば、大丈夫だよ。
地面に書いてあった。
そうなんですか、ありがとうございます。
私も器用に書いてみた。
案外かけるもんなんだな。ふと思う。
それだけ言ってオス猫さんは、消えた。
なんと表わしたらいいのかわからないくらい、不思議に思える瞬間であった。
それにしても、なんて字も綺麗なんだろう!
ああ、今日は幸せな日だなぁ。
そう思いながら、みーは眠りについた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
起きると少し古びたようなプラスチックの柵のついた犬小屋で眠っていた。
けのびとあくびをしてから、1歩2歩、そろそろと歩く。
地面は芝生で、端に綺麗な花々が咲いている。
ひまわり、クローバーなどなど……私が知ってるのはこれだけだったが、10種くらい花々が咲いている。
ここには小学生の子供がいるのだろうか?
小学校でよく使う青色のプランターに、紫の朝顔も凛として咲いていた。
一輪の紫の朝顔―――――
たくさんの蝶が一気に集まって来て、蜜を吸いそうなくらい綺麗だ。
現に今、アゲハチョウが蜜を吸っている。
私に気づいたのか、蝶は青空へ飛んで行ってしまった。
なんて優雅な朝なんだろう!
「みーちゃん、起きた? 朝ごはんだよ。さっ、テーブルの椅子。みーちゃん用も用意したんだよぅ。ほら、早くっ」
私を女の子はどうぞと言うように手招きした。
私はたったっ、と走っていく。
朝ごはんはなんだろう? パンかな? ご飯かな??
「ほおら、キャットフードだよ! 食べて食べて」
……うそぉっ。猫ってこと忘れてたよ!
おいしいのかな、とまじまじと観察してみる。
思い切って一口、ぱくりと食べた。
そこで女の子が言う。
「ちょっとみーちゃんー、いただきますは? 」
『忘れてた……』
手を拝むポーズにして、心の中でいただきますを言った。
キャットフードの味は、魚の味と肉の味が混ざったような感じだ。
おいしいとは言い難い。
人間の食べ物のほうが、よっぽどおいしいんだと痛感した。
「お味はどうですかっ、みー様! 」
握り拳をマイクのようにして私に女の子は尋ねた。
私は、おいしいと言うことにしてうなづいた。
女の子はニコリと笑い、それから急に悲しそうな顔をした。
なんと急に目から流れ出て頬を伝うもの。
そう、泣きだしたのだ。
そして言う。
「恵美ね、パパもママも……いないの」
驚きのあまり、10秒くらい凍り付いてしまった。
その10秒はとてもとても、長く思える。
みーは恵美ちゃんのそばに寄り添い、「大丈夫だよ、みーがいるから」そんな気持ちを込めた。
「ありがとう、みーちゃん」
その声はかすれている。
それから、恵美ちゃんはすべてを話す決心をしたかのようにごくりと息をのんで、
「あのね、2日前、急に消えちゃったの。骨も見つからないって。刑事さんたちがこそこそ話してたの。恵美には、『パパもママも、もうすぐ見つかるよ』って言われたんだけどね……。違う気がするの。……恵美の勘……、結構当たっちゃうからさ。パパとママがいなくなる前の日も、ずっと、嫌なことが起こる気がしてたの。だから、今、家にいるのはみーちゃんと恵美の二人だけなんだ。公園の時は親戚のおばさんがついてきてくれたけど。この、パパとママと恵美で住んでた家だから、簡単には捨てたくないの。おばさんの家に行くと、もっと嫌な気がするから。でも、寂しかったからみーちゃんを家で飼うことにしたんだよ。だから、みーちゃんは今日から恵美ん家の子! 今日から、恵美ん家の子! 恵美もこれで寂しくないよ。もう、寂しくないよ。そこは、安心してね」
こう言った。
ただただ私は、親身になってうなづきながら聴くだけだった。
そんなことしか出来なかった。
悲しすぎて…。
聴いていると、なんだか他人事じゃない気もしてた。
恵美ちゃんは、ポケットからそっと何かを取り出した。
写真だ。
「これがね、パパでこっちがママで、これが恵美」
左がパパで、右のがママか……。
随分と3人とも幸せそうな顔をしている。
きっと、めちゃくちゃ幸せだったんだろうなぁ。
そういえば、私には記憶がない。
過去を思い返してみても、公園の滑り台の上で目覚めた時より前は思い出せない。
思い返せるものと言えば……、
私がもとから猫ではなかったということ。
前は人間だったということだった。
「あのさ、私がしゃべれること秘密にできる? 」
とっさにすごいことを言ってしまったことに気づき、我に返る。
「いいよ、恵美、秘密にできるよ」
私は、何故かホッと胸をなで下した。
と、その瞬間……庭の方で何やら物音がしたのだ。
とっさに警戒態勢に入る。
抜き足、差し足、忍び足で庭の方へ向かった。
飛び上がり庭と部屋の間の鍵を飛び上がって開けて、
ドアの隙間に足を入れ、右の方向へ動かしドアを開け、ついでに網戸も開けておく。
そこで、恵美ちゃんの登場だ。
「そこにいるのはッ、誰―――――――」
「オス猫さん?! 」
恵美ちゃんのカッコいい登場シーンのようなものを押しのけてしまって、それよりもっとカッコいいオス猫さんがいたことに気づいた。
オス猫さんは手招きのポーズをして、私を呼んだ。
「なんですか? 」
「俺の名前は、“オス猫さん”ではない。」
じゃあ、なんて言えばいいんだろう?
多少イラつきながら、オス猫さんが答えるのを待つ。
「構井和真(かまいかずまさ)だ。それと、お前のもとの名前もわかった。構井亜衣梨(かまいあいり)なんだ。恵美の苗字は構井……。もう、わかるよな。俺達3人は夫婦だったんだよ」
「……ごめんなさい。思い出せない。記憶がすっかりない。ってか、和真さんも、猫になっちゃったの? 」
「そうなんだ。ヒドいありさまさ」
横を見てみると、恵美ちゃんが仰天して腰を抜かしそうになっていた。
少し、興奮しもってでも、冷静に恵美ちゃんは言った。
「パパと、ママと、恵美で……ここに前とおんなじように住んでみない……? それで、パパとママを猫にした犯人を見つけて、元に戻してもらおうよ。ねっ、いいでしょ? ねぇってばーっ」
恵美ちゃんは、和真と私の体を揺すぶった。
子どもらしく、子どもが親におねだりするように。
「……いいんじゃないかな? 私は、賛成なんだけど。和真さんと、恵美ちゃんと、私で、私の記憶が戻ったら猫に戻れるかもしれないし。和真さんはどう思う? 」
こう言ってみるが、和真さんの答えは「NO」なんだと薄々感じていた。
なんとなく、私の勘であるのだが、恵美ちゃんと似ていて私も勘が鋭いのかもしれない。
「それは……無理だな」
『やっぱり……』
「そ、そうだよね! そうなんだよね! 」パッと時計を見ると、8時くらいだった時間はもう、12時35分になっていた。「もう、お昼だよ。今日のお昼ご飯は何かな? 」
わざと明るく言ってみた。
わざと、恵美ちゃんも切り替えれるように。
明るく言った。
太陽すら暗く見える。
いつだって、燦燦と照っていた太陽すら暗く見える。
どうしてだろう。
こんなに、こんなに明るく振舞おうとしているのに。
神様はすべてを悟ってしまう。
カミサマハスベテヲサトッテシマウ
心の中に、カタコトのロボットのような声で聞こえた。
Fiore
作品執筆中。なので、毎日のように編集します。