crown tear

日本は近代化を果たしていた
それと同時に犯罪も凶悪化の一途を辿っていた
警察という組織では日本の秩序を統制出来ない程に・・・

そんな中、警察に期待の新人が入隊をした
最年少にして首席という素晴らしき成績で入隊を掴んだ少女がいた
サラ・バーティン

彼女の初めての仕事は昨夜発生した殺人事件についてだった
だが・・・彼女はその事件の中である男と出会う事になる

事件発生→容疑者確保→一致団結

”ジャキ・・・”


向けられた銃口は


「何で私を・・・狙うのよ」


確かな殺意を持ち


鉄の塊は
確かな殺意を貫いた



           ドン



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『ったく・・・こんな時間まで付き合わせやがって冗談じゃないな』
そんな文句を言いながら細い裏道を1人の男が歩いていた
折角の金曜日も深夜までどうやら残業だったらしい可哀想な人物である
この僅か数秒後に彼はもっと可哀想な目に遭うのである

『・・・・ったく酔っ払いがうろつくのもいい加減にして欲しいもんだ』
彼の目の前には割れたワインのビンの破片が散乱していた
おまけに倒れた人が居る
ワインの中身が零れて服も汚れてしまっているようだった
しかも女性な訳で・・・ジェントルマンではなくても思わず助けてしまう様な現場だった
場所も路地裏の細道とまた物騒なのも余計心配な気持ちが増してくる

彼は倒れている彼女に声をかける為に近付いた
・・・・・・だが

『ッ!!』
彼には嗅ぎ慣れた匂いなのかすぐさま反応を示す
急いで彼女に駆け寄り様子を伺った
仰向けに倒れていた彼女に近付いてみると
瞳は開けられたまま・・・息を引き取っていた

『つまりこれはワインじゃなくて・・・血って事だよな』
そう呟きながら彼は彼女の瞼をそっと閉じた
現場は見る限り凶器らしいものは可能性として高いのはワインの瓶
そして腹部には拳銃の跡

路地を抜ければすぐそこには夜の世界が広がっているからこそ・・・
音に掻き消されて気付かれずに彼女は死してしまったのであろうか

『だが・・・それにしても』
彼が何やら疑問を抱いている時だった
その時



「ロー・・・ズ、なのか?」

彼が振り向くと1人の少年が立っていた
買い物帰りだったのか持っていた荷物をショックのあまり落としてしまった様だ
此処で逃げれば勿論自分は完全に容疑者扱いだろう
今の状況では第一発見者という扱いにはなるのだろうが・・・

少年は彼を第一発見者としては見てくれなかった様だった
何故ならば・・・



一般人の彼の腰には拳銃が挿してあったのだから
彼女の腹部からは拳銃で負った傷から出血をしていた




ここから、彼は容疑者にまずなってしまうのだった
更に言うならばこれは物語の序章である








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日本は近代化が進み、物事が便利になった・・・そんな中で 犯罪も凶悪化してきたことが問題視され始めていた 警察でもその力が抑えられないと言っても過言ではない位にである それを見兼ねた政府が犯罪組織を創り上げた・・・犯罪者の力に立ち向かえるのは同じ力を持った者なのである 一歩間違えれば歯向かいかねない連中を政府は忠実な犬に育て上げようとしていた だが、”彼等”はそんな事で従う筈などなかった・・・

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • アクション
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-07-05

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