ダブルーム
「こんなこと…望んでなんかいない!」
ただ俺は、秋沢と二人になれればよかったんだ…、それになんなんだこいつら
一人は25歳。レンタルビデオ屋で働いている「玉木 洋一(タマキ ヨウイチ)」
隣にいるのが30歳、アパレル企業に勤める「黒谷 蓮央(クロタニ レオ)」
13歳の「汐弥 凛(シオヤ リン)」なんてのもいる。
汐也の隣にいるのが「秋沢 桃子(アキサワ モモコ)」
そして、俺が「笹野 将喜(ササノ ショウキ)」
真っ白な壁と真っ黒な瞳
俺は笹野 将喜
いつもの風景を見たのは…確か…
「いった…誰だよっ!!…」
「笹野、居眠りはいかんぞ居眠りは。はい、マイナス1」
「えっ、ちょ宮先!まってよぉお」
あっ
「凜ちゃーん、将喜起きた?」
「お姉さま!笹野が目覚めました!」
「そっか、よかったー」
「わたくし、笹野が亡くなったかと思いましたわ」
「泣かないで、凛ちゃん」
こいつらなにいってんだろ…
てかここどこだよ…
「幼女が1人…ふたっ…駄目駄目!フーフー…」
うっわ、キモ。桃子まで幼女扱いかよ
「玉木さん、そうゆうのはやめましょう?」
「きききっ、聞こえてたんですか!?あのっ、凜ちゃんと桃ちゃんには黙っていてください、お願いします」
「どうしたの?」
今回だけだぞ…クソメガネ
「女子には恥ずかしーい話だぞ?」
ボソボソっ
「えええAV!?」
ヒャッ
「桃ちっ…秋沢さんどうしたの?」
「あっ、いえいえ、お気になさらず」
お前のせいで僕が変態みたいなっ…この野郎…
「おにーさま?ボーっとしてどうされました?」
凛ちゃん…
「あっ、いや、お腹すいたなーって…」
うわああああああああああああああああ!!!
「桃姉!!!!!!!助けて!!メガネの兄さまが!」
「腕がっ、腕があああああ」
落ち着いて!玉木さん、待ってください
ビリッ
(下着が…)
すみません私のスカートでっ…汚いですよね!ごめんなさい
「いや、ありがとう。秋沢さんは大丈夫?あのっ、そのあまり近づかれると下着が気になって」
キャッ、すみません
「ああ…でも、お腹がすいたって…」
ドンッ
うわああああっっ
「それ、禁句」
多分、自分の体を喰えってことだろ。
「ひえええ、そんなの、いっ、いやですよ!」
「生き延びるには、それしかねえ」
ダブルーム
生き延びるには自分を喰うしかない…
おかしいことだが、このカメラの量やなんやら、なぜ皆がここにきたのか全くわからない