遊ばない?
遅くなりました。
夏も過ぎ過ごしやすい気温となった今ホラーで涼もうなんて人いないよね
プロローグ
「今日は何して遊ぼうか」
暗闇の中の一人の少年が言う。年齢は5歳くらいだろうか、黒髪に古い浴衣を着ている。
少年が問いかけた相手は何も言わずただ、一点だけを見ていた。否、その眼には何も映すことがことがないのだろう。なぜなら、死んでいるのだから。見開かれた目に助けを呼ぼうとしたのか、口も開いている。辺りは血の海になっており、真っ赤となっていた。
少年は返答が返ってこないのに対し興味をなくしたのか
「また、壊れちゃったの?軟弱すぎてつまらないな...。僕は遊びたいんだよ?そのためにここまでやったのに」
と呟いて、暗闇の中に消え去った。
翌日は、連続殺人の噂でたえなかった。
数年後
この地域には変な噂があった。満月と新月の夜は絶対に外へ出てはいけないが、子供が一人になってはいけない。必ず大人が近くにいるようにと昔から言われていた。そんな中とある4人の子供が満月の夜親から離れて学校へ行った。
皆、中学生であり、清菜、満里奈、幸太、涼哉の4人が正門前へと集まったのだ。そして、旧校舎へと向かった。
今では人も近寄ってこなくて、人々から忘れ去られているため、ちょっとした隠れ家としてこの4人は使っていた。1階は音楽室、保健室、職員室、図書室2階は、1年2クラスと2年2クラス3階は3年の2クラスが設置されており、4人は2階の2年クラスに入った。最初はこの地域にまつわる伝説などを話していた。しかし、満月ということを思い出して、噂になった元ネタを探し始めた。
ペアで別れて、職員室、図書室の2班で記事などの手がかりを探すこととした。組み分けは清菜と涼哉が図書室、満里奈と幸太が職員室となった。
噂は、○○年前に旧校舎で4件の不可解殺人事件が起きた。この4人は満月の夜から姿が見えなかった。きっと土地神さまの怒りに触れたのだろう。
次の事件はその事件から2年後に起きた。8人の中学生が新月の夜から消え去り、体のどこか1部分がなくなっていた。ある子は腕、ある子は脚、ある子は手など様々な部位だったため、関連性はないとみられた。しかし、不可解殺人事件と言い、この事件と言い子供が犠牲となっている。犯人も捕まっていないのだからと尾びれがつきこんな噂になったと新聞には書かれていた。そんな中、職員室から呼ぶ声がして清菜と涼哉は走って行った。満里奈が幸太と一緒に一冊のノートを見ていた。そこには、新聞と全く違うことが書かれていた。
ノート
4月10日
今日は桜の花がやけに散っていた。心なしか校舎内も空気が悪い気がする。明日は誰が給食に選ばれるのだろうか
最近、女子生徒が減ってきたのだから男子生徒であろう。
4月11日
昨日の予想は見事に当たった。今日は、3年の 君が出てきたよ。スポーツをやっていたから歯ごたえもいい感じであった。明日もきっと男子生徒だろう。生徒たちは気づいていないようでいつもどうり過ごしていたよ。
4月12日
今日は2年の 君だったよ。ぽっちゃりとした彼もまた美味かった。昨日は歯ごたえのある子だったし、今日は脂身の多い生徒だった。
4月13日
生徒の一人に気づかれた。今までのこともすべて...
4月14日
昨日の生徒を今日は食べたよ。これでもう、ばれる心配はないね。
4月15日
最近になり退学する1年が増えた。給食が原因なのか?
4月16日
1学年全員が消えるという事態に...。もう廃校確定だ。
4月17日
休校という事にし今までの出来事を隠蔽した。これで、警察にもばれない。
7月20日
この日記も今日で最後だ。なぜなら、もうこの学校に人は来ないから
俺とも今日でお別れだ。
満「こんなことが昔あったんだ。」
涼「もしかして、俺らもこうなるんじゃ」
清「は、早く帰ろう!?」
幸「はぁ?俺は残る!こんなの信じるに足らないものだからな」
満「そうねぇ、私も残るわ。別に2人は帰ってもいいのよ?」
清「もう、知らない!涼君帰ろう?あとで警察に何か聞かれても知らないって答えるからね?」
そう言って清菜と涼哉は帰って行った。
このとき、満里奈たちも帰ればよかったと思うのはもう少し先のことである。
遊ばない?
読んでくださりありがとうございました。