1歩ずつ。

毎日の出来事を綴る。

はじまり。

朝が来た。今日がはじまる。昨日とは違った今日になるかな。なるといいな。そうなれるように努力すべく、昨日の失敗を思い出し、二度と同じ失敗をしないようにひたすら考える。考えたら考えた分だけ、なんだかいい日になる気がする。私の朝は毎日こうやってはじまる。

友達。

嘘でも何でもなく、私には友達が少ない。ネガティブな意味ではない。自分で言うのもなんだが、私は変わっている。そんな私に友達がいることすら、とても有り難いことだと思っている。その大切な友達の話をしようと思う。
謙虚で、いつも人のことばかり考えて、自分のことは後回しにする友達がいる。地元を離れて初めて出来た友達だ。その子の言動に何度助けられたことか。その子が最近、仕事のことで悩んでいる。人の迷惑になることを考えて、私にもなかなか愚痴をこぼさないその子が、頻繁に連絡をしてくるようになった。それだけでどれだけ悩んでいるかが分かる。上司とパートさんとの板挟みになり、身動きが取れなくなってしまっているのだ。人のことばかり考える子だ。自分は犠牲になっても構わない、だけど、パートさんに仕事を任さなければならない今の状況がつらい、と悲しい顔で言う。頼られていると嬉しく思う反面、何でこの子がこんなに悩まなければならないんだと、上司に対してイライラする気持ちが沸き上がってきて、その子の前で「上司がしなければならないことを部下に押し付けてどうするんだ!責任逃れしてるだけじゃないか!」とたくさん汚い言葉を言ってしまった。するとその子は、ふふっと微笑んで、こう言ったんだ。「すぐには解決できないことかもしれないけど、どうにか頑張ってみる。私のためにこんなに考えてくれて、怒ってくれてありがとう。少しスッキリした。話してよかった。」こんな私にはもったいない友達だ。その子の悩みが早く無くなって、仕事でもう嫌なことが起こらないことを願って今日は眠ろうと思う。どうかいい夢を見ることができますように。

1歩ずつ。

1歩ずつ。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-06-18

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  1. はじまり。
  2. 友達。