独りの僕と人形

ホラーのようでホラーじゃないです

僕は両親がとある事故で死んでからずっと一人だった。しかし、独りではなかった。だが、ついこの間独りになった。僕は一人のときに大切にしていた人形があった。そして、その人形によって僕は殺されたのだ…

「楽しかったね、早苗」と、人形に一人の女の子が声をかけた。彼女は身内が誰一人といなくなり親戚をたらいまわしにされていた。少女はまだ6歳だったがそれ以上の知識を持ち答えがあるものはすべてその答えが出せるという。(たいていの人間は嘘だと思っていた)
そんなこんなで少女は一人になった。しかし、その少女は独りにはならなかった。ウサギの人形早苗がいたからだ。少女は廃病院をまわるという変な趣味があった。廃墟になった病院の噂を聞けばどんなに遠くにあろうとも行った。

そんな少女は、ある雨の日に事故死として死んだ。少女は、独りかくれんぼを廃墟の病院でやったのだ。用意していたお米は早苗の綿を取り出して代わりに詰め込み、そこに赤い刺しゅう糸で大雑把に縫いとめる。そして、水がたまっていたおけに人形を沈めと都市伝説の独りかくれんぼの手順に沿って遊んでいた。最後もちゃんと終わらせたはずだったのだ。そう「はず」であり終わってはいなかった。少女は人形を燃やせず、持ったまま家へ帰った。それが災いしたのだ。
夜、皆が寝静まったというのに少女は違和感を覚え寝れなかった。仕方なく1階のキッチンへ水を飲みに行き包丁がないことに気がついた。そのとき、後ろから

ポチャン...ピチャン...ヒタ...ヒタ...

と、音がした。少女は恐々と後ろを振り向くと早苗が包丁を持ちこちらに向かってきた。少女は抵抗もできないまま「胸」を刺されて死んだ。
翌朝、少女が階段の下で「頭」から血を流し死んでいるところを預かっていた親戚が発見。死亡理由は階段からの転落事故となった。その事故以来、この家は空き家になった。それ以来、誰もいないのに笑い声や生活音が聞こえたりし、幽霊屋敷となった。

子供が入れば、行方知れずとなったりする。そして、数日後に「胸」から血を流し死んでいるところを発見される。死体の場所は様々なところだが、刺されている場所は決まっており必ず「胸」なのだ。
もしかしたらまだ、早苗が殺しているのかもしれない。

独りの僕と人形

ここまで読んでくださりありがとうございました。怖くなくてすみません!こんどは、長編にしてみようかな...(懲りていない作者)
ほんとありがとうございました!

独りの僕と人形

  • 小説
  • 掌編
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-06-17

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