鑑賞記録-御座船安宅丸「大江戸宴舞劇」より


浜松町日の出桟橋日の出のりばから出航する御座船安宅丸にて観劇。
“海に浮かぶ芝居小屋”、まずその想像以上の巨大さに驚愕した。てっきり屋形船程度の小舟に乗りこみ長机前に皆で並列、つまみや酒類などを携えちょくら湾を回遊するのかと思いきや、いいや程度も甚だしく、見るも立派で迫力ある船外観に加え、内装も華やかに二階・展望デッキまで付いているのである。希望者にはこれまた立派な弁当が予め用意され、勿論のこと飲み食いは自由。実際に上演が行われる空間は50席ほどで演者と触れあえる距離であったが、広ければ500人キャパシティークラスの場所もあると聞き、さらに驚かされた。
客席は座敷タイプで船内とは容易に首肯できぬ景観ながら、窓外には海が彼方まで広がる。そうしてこの何とも贅沢な空間に殊更華を添える形にて、演舞ならぬ“宴舞劇”が上演されるのである。
演目はまるで歌舞伎そのもの。しかしながらエンターテイメントの様相は強く、老若男女誰もが親しみをもって楽しめるような、そんな演舞劇だった。

鑑賞記録-御座船安宅丸「大江戸宴舞劇」より

鑑賞記録-御座船安宅丸「大江戸宴舞劇」より

「浜松町日の出桟橋日の出のりばから出航する御座船安宅丸にて観劇。 ……」

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-06-16

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted