理系人
科学というとどこか神聖な雰囲気をかんじるのは
むかしの人だけになったのか
宇宙の真理にきれいな手と旺盛な好奇心で迫っていって
ついに自分の生存する宇宙の一部を自分自身が解明する
というのが本来の理系人のはず
発見の時
人には神というか一つの真理に触れるよろこびがありました
今これが薄汚れた手と巨額の金でなんとかしようという世になり
学問するはずの大学でさえその研究成果を
特許なんかで果実を独り占めしようとするものだから
理系人の目指している道は本来の方向からそれてしまって
真の科学的発見のよろこびを得られなくなっています
喩えていえば
自分の田圃で苦心して作物を作るよろこびが消えて
人が機械の一部になって工場で物を生産することになったのと
なんとなくにています
現代は真理の発見より原理の利用に重きをおくようになってきてるんです
狭い範囲の人や個人の生存のために
そして
発見のよろこびを感じない理系人が増えてるということは
よろこびのない世界が広がってゆく
ということになるんです
理系人