ラバすと!6

「ユリ!大丈夫!?」
「私は大丈夫よ。それよりハルちゃんが!」
ベノムが去ってすぐ、エナが駆け寄ってくる。
「ハルは…もう追えない…」
トウキが答えた
「そんな!なんで!」
「それは…」
「それは妾が答えよう」
気がつくとユリの背後に転門が開いておりその中から大勢の人に囲まれた女性が現れた
「!…議長!どうしてこのようなところに!」
その場にいたユリとカイ以外のみんなが片膝立ちになった。
この人は「らばスト」の存在を世間に広め、差別などを根絶させた偉大な人である
名前は鳳鳴(ホウメイ)、この人もらばストを使え、らばスト界最強なんだとか。
着物がよく似合う20代前半の女性だ
「よい。面をあげ。」
「おい…ユリ」
リンが見とれていた私に小突いてくれて私も皆と同じ体制をとった
「それで追えない理由だったな。…理由は簡単だ。ベノムのいる現在地に侵入できんからじゃ。」
「といいますと?」
トウキが喋った
「現在ベノムがいるのが虚離宮(コリキュウ)、あちら側がこちらに干渉しなければ進めん世界じゃ。
無理にでも入れないこともないが、妾の力を持ってしても難しい。諦めることじゃな。」
「そんな!」
「なにを言うか。お主が力を使えばお主の友人が連れて行かれなかったのではないのか?」
「確かにそうですけど…この力は…!」
「知っておる。使いたくないのだろ?素晴らしい力を持て余す。」
「あなたはこの力を見てもいないから…!」
「抑えろ!ユリ!」
「放して!リン!」
「許せ。さて妾は暇を持て余しておる。聞きたいことはないか?」
「!…あなた!」
「妾と戦いたいのか?お主は?」
「すごくムカついてます。」
「ならどうする?」
「戦っても勝てる見込みはないことくらいわかります」
「ほう?」
「ですから質問に答えてもらいます。」

「まずあなたはなんで私の力を知ってるんですか?」
「それが妾の力の片鱗だからじゃ。」
「すべてのらばストを知ってるとみていいですね?」
「知っておるぞ。」
「それではベノムの力は何なのですか?それとベノムの姿をした機械は?」
「ベノムのちからはフルスペック、体の全ての能力値が最高値つまり妾とほぼ同じ力、同じ速さ、同じ脚力
唯一の違いが頭、あいつの記憶力、回転など他の追従を許しておらぬ。
そしてベノムの人形のことじゃが、詳しくはわからぬ。
わかっているのはあやつらの名前がムクということ。あと指揮官機みたいなのも確認されておる。」
「でもあいつはカイに触れただけで昏倒させました。それはいったい?」
「ああそれは…」

ラバすと!6

ラバすと!6

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-06-04

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