強く強く抱き締めて

「っ……ぐすっ…っ……」

部屋の中は情事後の為、暑い。

そして、真夏のそれも昼間となればよけいに。

「……。」

「……何も…言わねえのか?」

「………。」

愛し合っていたあの人は、あの頃とは変わってしまった。

あたしの身体には、無数の痣があった。

愛という名の痣じゃなく、暴力によって付いた痣。

好きだったあの人を憎んでいたはずなのに、どうして?

憎もうとすればするほど涙が頬を伝い落ちる。

男は、身体を浄めベッドの上に浴衣で座っている。

あたしは、とにかく離れていたかった。

でもその男はあたしの首に首輪をつけ、手足を結び、縄でベッドに繋いで遠く離れられぬ様にした。

とたん、男は立ち上がる。

そして、首輪を外した。

「………俺から…逃げてみろ。」

そういった男の目には、何故かいつもの自信は無く、代わりに不安や孤独、悲しみ等の感情が見えた。

ドウシテソンナメヲシテイルノーーーーーーーー?

あたしは、そっと手を男の頬へ添えた。

「…………本当は…苦しかったん…でしょ?……」

男は、ハッとした。

「………ちげぇよ…」

言葉にも、いつもの気力が無かった。

ちがくない……。わかるよ……。………やっと、わかった。

貴方は、苦しんでいたんだよね?

ずっと、辛かったよね……

あの日を境におかしくなったんじゃない。

あの日から、ずっと苦しんでいたんだ。

どうにかなってしまう程に。

だからでしょ?

貴方のいつもの癖で激しい情事の後、一人で部屋に籠っていたのは。

あたしを綺麗にして服を着せ、布団へ運んでた。

おかしくなんて無いんだ……

誰かに、わかって欲しくて……

誰かに、思いをぶつけ………

そうして、自分を抑えてた。

泣く代わりに、こうして抑えてたんだ…………

「………もう、いいんだよ?

あたしに……相談してよ……

あたしは、貴方の妻です。

だから………っ?!」

いきなり、男は口付けしてきた。

「やめろ。これ以上言うな。」

男の頬を、一滴の涙が伝う。

「ほら、いつもの貴方。」

あたしは微笑んだ。

ね?貴方はおかしく無かった。

ごめんね。

もっと早く気づくべきだった。

こんなに近くに居たのに……

もう、大丈夫。

あたしが、貴方を守る。

あたしが、貴方を助けたい。

「………好き。」

「っ?!」

男は驚いている。

「……あんなこと、したんだぞ?

嫌って…当然だろ?………」

あたしは首を振った。

「貴方は、辛かったからあんなことしたんでしょ?わかるよ。

だから、貴方を助けたい。支えになりたいっ………」

あたしまで泣いていた。

「………すまねぇな…」

そう言うと、少し戸惑いながら口付けた。

離れた時、あたしは言った。

「もっと、シて?」

「……ああ、わかった。」


貴方との、心からの口付けにあたしは酔いしれた。

いつも激しい口付けをしていたのに、まるで初めてした様な口付けで……。

あたしは、あんなことがあっても貴方を愛してた……

貴方が、好きだった……



二人の頬には、涙が伝う。

悲しみじゃなく、今度こそ、【愛】と言う涙。



ずっと、好きだよ。




貴方を、ずっと愛しています。

だから……

強く強く抱き締めて

うおおっΨ(°Д°;)Ψ

つ…疲れた……

リア充してない為、よくわかんない☆

ここまで読んで頂き、誠にありがとうございました☆

強く強く抱き締めて

少しエロい?こともあるんで、一応青年向けとさせて頂きます。 ってか、16禁(←勝手に作ったww)ですね♪

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 青年向け
更新日
登録日
2011-12-17

CC BY
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