五月雨の恋 /幻想短歌 七首
身は互い 庭に縛られ五月雨に 流す涙の紫陽花の恋
五月雨れて 恋の通い路濡れ行けば 袖の涙の跡も分からじ
我待ちし人今頃は この五月雨に門に出で 供に濡れてぞ心通いて
濡れし髪に 触れて手櫛の涙雨 い抱きて嬉し衣の中の身を
身を離し 互いの瞳に安らぎの得るを確め 交わす微笑
一言も 語らず短き契り夜の 明けて恨めしあの鶏の声
最後の指の先までも 引き合う心を彼の人は 絶ちて馬上の影 立ち去りぬ
五月雨の恋 /幻想短歌 七首
身は互い 庭に縛られ五月雨に 流す涙の紫陽花の恋
五月雨れて 恋の通い路濡れ行けば 袖の涙の跡も分からじ
我待ちし人今頃は この五月雨に門に出で 供に濡れてぞ心通いて
濡れし髪に 触れて手櫛の涙雨 い抱きて嬉し衣の中の身を
身を離し 互いの瞳に安らぎの得るを確め 交わす微笑
一言も 語らず短き契り夜の 明けて恨めしあの鶏の声
最後の指の先までも 引き合う心を彼の人は 絶ちて馬上の影 立ち去りぬ
五月雨の恋 /幻想短歌 七首