学園狂想曲

序章

「好きです。付き合ってください」

「もう一回だ」男は冷たい声でいった。

「心がぜんぜんこもってない」

「好きです・・・・・・」

 繰り返していた陳腐な言葉を途中で止め、クラス学級委員の新垣華絵は黒覆面の男に懇願した。

「お、お願い、もうここから出して」

「はぁ?」

 男は改造拳銃の銃口を、華絵のふくよかに発育した胸にきつくグリグリと押し付けた。

「痛いっ、やめてぇ」

 華絵が思わず声をあげた。

「台詞が違うだろ! ああ? 設定は初恋の相手に告白するところだろうが~。

 言う通りしないなら、お前の乳房に穴あけて、制服を血だらけにしてやるぞ!」

 男の激しい怒声に、クラス中38人の女子生徒全員が震え上がった・・・・・・。

 どうしてこんなことに。

 このままではきっと殺されてしまう。

 わたしは、こんなところで死ぬわけにはいかない。

 絶対生き延びるんだ。

 例え、誰かを犠牲にしても。

 

 


 

学園狂想曲

学園狂想曲

裕福な家庭のお嬢様ばかりが通う星蘭女子学園。 二年一組に突然現れた凶器を持った黒覆面の男は、女子生徒を閉じ込め 彼女たちに奇妙な要求を次から次へ出すのだった。 男の真の狙いは何なのか? 全ての鍵は一人の女生徒が握っていた!

  • 小説
  • 掌編
  • サスペンス
  • ミステリー
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い性的表現
  • 強い反社会的表現
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2014-06-03

Copyrighted
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