学園狂想曲
序章
「好きです。付き合ってください」
「もう一回だ」男は冷たい声でいった。
「心がぜんぜんこもってない」
「好きです・・・・・・」
繰り返していた陳腐な言葉を途中で止め、クラス学級委員の新垣華絵は黒覆面の男に懇願した。
「お、お願い、もうここから出して」
「はぁ?」
男は改造拳銃の銃口を、華絵のふくよかに発育した胸にきつくグリグリと押し付けた。
「痛いっ、やめてぇ」
華絵が思わず声をあげた。
「台詞が違うだろ! ああ? 設定は初恋の相手に告白するところだろうが~。
言う通りしないなら、お前の乳房に穴あけて、制服を血だらけにしてやるぞ!」
男の激しい怒声に、クラス中38人の女子生徒全員が震え上がった・・・・・・。
どうしてこんなことに。
このままではきっと殺されてしまう。
わたしは、こんなところで死ぬわけにはいかない。
絶対生き延びるんだ。
例え、誰かを犠牲にしても。
学園狂想曲