ドタバタ!Carディガン≪第三巻≫「新たな出会い」
またまたドタバタな生活に!
第4話 「複雑な心境PART2」
理沙ちゃんにお似合いだと言われた日の夜。俺は初めてこんな気持ちになった。
一般的には恋の悩みといえるだろう。俺は理沙ちゃんのことが好きという率直な気持ちとは
また別な感情なのである、テレビで恋を舞台にする番組がある。俺はそれを見ても今まで何も
感じなかったのだが今やっとそのテレビの言いたい「胸が裂けそうな苦しみ。けど、悪い事じゃない!」
がやっと分かった気がする。だが、こいつは何も考えてなかったらしい…
「ねぇ、しゅうー。今日渡辺さんと何話してたの?」
全くこいつにはデリカシーというものがないのか。
「部活の話だよ。」
ここは適当に言っておく、恋の話なんて言えばまた誤解されるに違いない。
「部活ってなに?私も入りたいな!」
「部活っていうのはな授業が終わった後活動すること、ちなみに俺は卓球部、渡辺さんは
テニス部だよ。」
おい俺何やってんだ。理沙ちゃんの事がバレてしまうではないか。
「私、卓球部入る!集と一緒だもん❤」
(ガチャ)
「ねぇ、集お風呂わいたけど…」
やばい、朱莉に花の事バレたか…なんて言われるか。
「その子誰?」
朱莉が不思議そうに問いかける。花は無邪気に答える。
「私は水橋花、フラワーカーディガン星の第一王女。フラワーカーディガン星っていうのはね、
地球から見ると先進国の星。だから私は異星人!あと、集の彼女でーす!」
(急にフラワーカーディガン星なんて言われても分からんだろ、異星人、彼女。どんだけ中二病なんだよ。)
「花さんって言うの?私は藤本朱莉。集の妹なの!フラワーカーディガン星か。先進国なんでしょ、花さん
素敵!あと、集の彼女!集は女の子には弱いけどこれからもよろしくね。」
朱莉の反応が予想外だった。
「おいおい、何二人で話してんだよ、異星人だぜ、二次元オタクって言わねえのかよ。」
「だって、王女でしょ。日本語普通にしゃべれるし別に二次元オタクでもないけど…」
朱莉までどうしちまったんだ。俺はますます理沙ちゃんの事で気になっちゃうじゃねえか。
そして、その晩俺は複雑な心境のまま寝つけないのであった。
第5話 「新たな出会い」
「昨日は色々ありすぎて、寝れなかったな。」
昨日は…(「花さんって王女さまなの?どんな暮らしをしていたの?」
「ファッションが流行しているからかわいいグッズでたっくさんだよ。今度、朱莉にも
少し分けてあげるから。。」「ありがとう、花さん。」「それで、集とは…」)
二人で意気投合してるし、俺の居場所が少なくなってしまった。
―――キーンコーンカーンコーン
朝会も終わり、花は珍しく「コーディネートしてくるね~」と言ったきりどっか行ってしまった。
まぁ、これでゆっくりできるか…
(あ、あれは生徒会長!)
寺川彩夏。聖南高等学校生徒会長と務めている。俺からすれば天の上のような存在である。
もう一人は、深田あずさ。聖南高等学校生徒副会長兼部活連盟会会長も務めている人である。
(それにしても珍しいな。生徒会長・副会長のセットだなんて…)
まぁ、俺には関係ないから理沙ちゃんのところに行って話そうかな。
「ちょっと君いいかな?」
俺?いや人違いだよな、俺なんもしてないし…
「1年A組、藤本集くん。」
やはり、俺だ。一体何をしたのだろうか。
「藤本くん。」
「はい、何でしょう生徒会長。」
「この子はだれ?」
はぁ?なに言ってんだ?
「この派手な格好の人は?集ってずっと言ってる。」
「花、お前何してんだ。」
花は制服ではなく、メイドコスプレしている。
「しゅー、かわいいでしょ、だーいすき!」
「ちょ、ちょっとやめろって。
急に抱き着くなんて、生徒会長いるんだぞ。」
「生徒会長だなんて、君だけ特別、彩夏先輩って呼んでもいいよ。二人とも
仲いいのね。」
おれら出会いはいいけど、生徒会長に目をつけられてるんじゃないか。
オリジナル小説 「フラワープリンセス(水橋花)の生活」
RUN,RUN、RUN
今日は朝五時に起きて、朝食のお手伝いをしなくては!
その後、朱莉さんを起こして一緒に朝ごはんづくり♪
朝食を作っている間は、ガールストーク中!
「朱莉ちゃんって彼氏いるの?」
「私は彼氏はいないけど、同級生から告白されるの。」
「朱莉ちゃんラーブラブ」
集くんを起こす前にほっぺにキスっと、そうしてから起こして
朝ごはん食べて学校に行くの。帰ってきたら夕食のお手伝い。
集くんのために手を振るわなきゃ!でも、お料理は苦手なので朱莉に
教えてもらう。将来、お嫁に行くときのた・め・に!
ドタバタ!Carディガン≪第三巻≫「新たな出会い」