奇妙な冒険物語

奇妙な冒険物語

いやー、ここまで見ていただき誠に感謝です!今回から新たな敵がどんどん現れます!悪魔達の激闘にご期待下さい!

第十一話 任務

奇妙な悪魔物語 第十一話  任務


あれから一週間後。時刻は朝の5時20分
"プルルルルルルッ!プルルルルルルッ!プルルルルルルッ!"と姫子の携帯電話がなる。その音に反応し目を覚ます。だが、まだ半分眠っている。布団に潜り、目覚まし時計に手を伸ばす。そして手探りでスイッチを何度も押す。が、もちろん目覚ましは消えない。なってすらいないのだから。そしてなっているのが携帯だと築き布団から"ムクッ"と起き上がる。そして、寝起きで上がらない目をこすり、視線を携帯に移す。画面に電話主の名前が表示されている。
"ベル君"と
[何よ....ベル君か....]
と眠そうに呟く。そして電話にでる
[何よ朝っぱらから....]

[あぁ、姫子。話があるからアパートまで来てくれ]

[えっ!?今から?]

というと既に通話は途切れていて
"プープープープープープープー"となっている。
[あ....切れてるし........たくっ]

と言いベッドから立ち上がる。そして着替えを澄ませ階段を下りた。階段を下りた正面には玄関がある。そこに男が座って靴を履いている。それは姫子の父親【壱承 一心(いちじょう いっしん)】である。仕事は朝早くから夜遅くまで働いているため姫子とはなかなか時間が噛み合わずめったに合うことはない。

[あれ、お父さん?おはよ]
と姫子があいさつをすると一心は振り向いた。そして急に"ばっ"と立ち上がる。姫子の顔を"じっ"と見つめる。そして急に笑顔になったと思うと靴を瞬時に脱ぎ捨て姫子に抱きついた。
[お~~~~~~~~~~ッ!ひめちゃ~ん!!何々?お父さんの送り迎えしてくれるの!?]
と言い顔をすりすりしてくる。少しだけはえたヒゲが痛い。
いつものことである。かなりの親バカなのだ。

[う、うん....行ってらっしゃい]

その姫子の言葉に一心は狼のように雄叫びをあげる"うおおぉぉーーーーーーーーーうッ!"
[やるき出たぞーーーーーーーッ!今日の父さんは無敵だーーッ!じゃいってきまーす]
と言い勢いよくドアを開けそのまま突っ走って行ってしまった。

嵐の様な父親だ。そう思った。するとその声で目を覚ましたのか、光樹(弟)が階段から降りてくる。
[何....今の声?狼でも入ったの....?]

[うんうん、お父さん]と、靴を履きながら答える

[あぁ....何だ、いつもの事か....。てかねぇちゃん、こんな朝早くからどこか行くの?]

[うん....ちょっとね]

と姫子が玄関の扉に手を当てる。そしてドアを開けた、その時。
[べるさんの所?]と光樹が言った

[う、うん]

[あの人は....ねぇちゃんの........何なの?]
と、何やら思い詰めた様な顔で問う。

[何って........]
言葉が出なかった。実際に、よくよく考えれば何だかわからなかったのだ。何て言って良いのかわからない。私の契約した悪魔。何て死んでも言えない。と考えていると光樹が口を開く

[友達....じゃないだろ?だってべるさんどう見たって20は越えてるし。それに日本人じゃないだろ....あの人はねぇちゃんの何なの?]

それに対して姫子は自信が無さそうに
[友達よ....]
と言った

[嘘つくなよ......]

[え?]

[ねぇちゃんの嘘は面白いくらい分かりやすいんだよ........おかしいよ....こんな朝早くから呼び出しなんて。教えてくれよ....俺にだけ....だれにも言わないからさ....]

光樹は真っ直ぐな目で姫子の目を見る。姫子はつい目をそらしてしまった。心配掛けさせてしまった。その気持ちに嘘をつき、弟を騙そうとするその罪悪感からだ。けどやっぱり本当のことは言えない。よけいに心配掛けさせてしまう。そもそもそうだ。友達でなければ何なのだ?何故彼らは私を呼ぶのか。その必要は何か?そもそもどうゆう気持ちで私を呼ぶのか。考えた。あるとしたならベルゼブブと契約したからなのか?それとも、向こうは私を友達だとでも思っているのだろうか?だとしたら私は彼らをどう思えばいいのだろうか?そう思った
しばらく早朝の廊下に沈黙が走る。外からスヅメが鳴く声が聞こえるだけ。二人は黙った。
普通だ。家に突然知らない男が倒れた姉をつれて来て介護して。しばらく居着いて。そして出ていったと思うとひんぱんに姉と合うし。光樹にとっては怪しい奴としか思えなかった。次第に二人の口は重くなる。
そして光樹が重たい口を開く

[ねぇ....]

[................友達]

[え?]

[友達だよ♪]
そう言った姫子の顔は笑っていた。とても嘘を言っている様には見えなかった。いや、実際に姫子は心からそう思ったのだ。そして扉を開いて出ていった。その姿を呆然と見ている光樹

朝の町。車は意外と走っているものだ。朝早くから仕事に向かう人が意外といる
外もだいぶ明るくなきて気温が徐々に上がりだす。そのなか姫子はベルゼブブの家に向かって走っていた。そして、コンタクトレンズをしてくるのを忘れたことにきずく。  が、気にせず走る。その中姫子の心の中には罪悪感にも似たもやもやがあった。いつかは言わなければならないのだろうか。そう思っていた。
そうこうしているとベルゼブブの住むアパートについた。
そのアパートをゆっくりと見上げる。
[....................]

そしてベルゼブブの部屋の前に立つ。
コンタクトを忘れてきたため。部屋の主の名前のところがぼやけて見えない。姫子はしばらくそれを見つめて、諦めた。
どうせ部屋がここには変わりないのだ。

そしてインターホンを鳴らした。が、誰も出てこない。
[なによ、呼び出しておいて出ないなんて....もぉ....]
と、すこし“ムッ“となる。
そして、二回、三回と鳴らす。するとようやく中から物音が聞こえる。
そして扉の前で靴をはく音がする。そこで姫子は疑問に思った。彼らにいちいち靴を脱ぐ習慣は無いのだ。つまり....

[はぁ~~い?....どなたですか?こんな朝早くに]
と見知らぬ男があくびをしながら姿を表した。そして姫子を見て驚いた表情をしている。姫子は瞬時に気づく。部屋を間違えたと。
[まっ間違えました!]と逃げるようにその場を去った。
アパート敷地内、入り口前、姫子は辺りをキョロキョロする。回りにベルゼブブたちはいない。
すると敷地内から誰かが小声で姫子を呼ぶ
[おーい、姫ちゃーん]
それに気づき振り返るが、やはりそこには誰もいない。そしてまた小声で誰かが姫子を呼ぶ
[こっちだってばー、こっちこっちー]
その声は不思議なことに下かは聞こえてくる。姫子は声のする方を振り向くと、そこにはサタナキアが地面から顔を出して手を振っている。姫子は驚いた表情を浮かべサタナキアに近づく。するとサタナキアは手でついてくるように指示を促し、穴のなかに入っていった。
姫子はその穴を覗いてみる。
すると穴にはハシゴがついており下に降りられるようになっている。下からはかすかに光が漏れている。
姫子は階段を下りた。
するとそこに、広い空間が広がっており、洞窟のようになっていた。
そしてその少し奥にベルゼブブらが木の箱の上に乗ったランプの前にたっている。
姫子が来たのに気づきルキフグスが
[おせーぞ!さっさと来やがれッ!]と急かす。

姫子は辺りをキョロキョロしながらベルゼブブらに歩み寄る。
[どうしたのよ?ここは?洞窟なんてあったの?]

するとそれにベルゼブブが答える
[いや、作った。今からかここは我々の拠点になる。]

[拠点?といってもただの洞窟じゃ....?]

[うん....ただの洞窟だ]

それを聞き姫子は[?]となる
するとベルゼブブは何やらサタナキアに指示を与えている。それに従いサタナキアはシルバーのケース、6個を全て開く。そのケースは6億円の入っていた“あの“ケースだ。そして一列に並べた。
それを見てベルゼブブはうなずく。そして
[よし、皆ケースから少し離れろ]

姫子は何がなんだかわからないがそのケースから距離を取る。
すると突然ケースから白い煙が“シュー“と音を立て、吹き出した。
あっとゆうまに目の前が煙で見えなくなる
そしてしばらくすると煙が薄くなり消える。恐る恐る目をゆっくりと開ける。すると、姫子の目の前に建物が現れた。洞窟の空洞はもう、姫子の周辺しかなく、他は埋め尽くされていた。その建物はイタリアレストランのように綺麗に着飾ってあり、入り口の前にはランプが吊るされている。不思議と中からチーズの焼けた匂いがする。姫子はそれを目を皿のようにして見つめる。一体何がおきたのだ?そう考えている。
するとドアノブが“ガチャ“と動く。それに姫子は気がつかない。そのままドアは開き、勢いついて姫子に当たる。開けたのはルキフグスだ。
ルキフグスは何かにあたったと思い顔を覗かせる。すると姫子が顔を押さえてうずくまっている。それを見てルキフグスは
[何やってんだ?さっさと入れボケ]

内装....その建物の中にはテーブルがいくつかあり植木ばちがいくつかオシャレに置いてある。まるでレストランのようになっている。だが、そこはあくまで入り口から入った最初の部屋に過ぎない。さらに奥に行けばキッチンがある。そして別の部屋。そこには一つの立派な机と椅子があり、その前には少し大きなテーブルがあり、それの左右同じくらいの大きさのソファーがある。
これらは一体どこから現れたのだろうか?
そんな疑問を抱え、ルキフグスについていき、現れた建物の中に入って行く。
建物の一番中心部。そこに案内される。そこにベルゼブブが立派な椅子に腰かけている。そして姫子の顔を見ると
[おはよう姫子。ここが我々のこれからの拠点になる]
と涼しい顔で言う
それに対して姫子は色々戸惑っている
[えっと....色々と聞きたいことがあるんだけど?]

[どうした?]

[いや、この建物は一体なに?どこから出てきたの?それに洞窟はベル君たちが掘ったの?]

それにたいし、ルキフグスが反応する
[バカかてめぇ?ベルゼ様にやらせる訳ねぇーだろ?ベルゼ様は一切手を加えていない、俺とサタナキアで掘ったんだ。]

それを聞き少し驚く
[ふッ二人で....?]
が、悪魔だからできてもおかしくないか。と納得する。

そしてベルゼブブが口を開く
[この建物は親父が用意したものだ。6億円の入っていたケースに細工がしてあったんだ。そしてこれは我々にとってとても感謝するべきものなのだ]

するとベルゼブブがルキフグスを見てうなずき、何か指示をだす。するとルキフグスは外に出ていってしまう。
当然姫子には何が起きるかわからない。しばらくしてルキフグスが戻ってくる。
そしてベルゼブブがルキフグスに
[どうだった?]
と聞く
それに対してルキフグスは
[ホントに凄いですね....全くあなたの気配が感じられない....それどころかルキフグス、チビの生命反応すら感じ取れませんでした....]

[チビじゃないし!]

それを聞きベルゼブブはうなずく
[つまり、これで私の命を狙う悪魔からは身を隠せるわけだ。ルキフグスですら探知できないんだ....他の悪魔に探知できるはずがない]

サタナキアが不意に呟く
[命を狙う....ね]

ベルゼブブが机に両肘をついている。そして机の引き出しから一枚の写真を取り出した。そして
[姫子....今からかお前に任務を与える]
と言った。

姫子はしばらく黙りそして
[え!?私に!?]

[あぁ....お前にしかできない仕事だ。任務内容は....案内人]


【←To BeCont`onued】

ちなみにアパートの地下に洞窟を掘る前にちゃんとアパートの大家に金を払い許可をいただいている。ついでに口止め料も払っている。合計で1億円を払った

奇妙な冒険物語

!!!次回予告!!!最近やってなかったね....実際にネタバレとかどこまで出したらいいかわけワカメだから書きようがないのよね~....。

迫り来る“奴“回りは....1人!消えた人々....消した奴の正体とは....
姫子にしかできない任務とは....?

奇妙な冒険物語

任務を遂行した一行。だが、任務は新たな階段へ!姫子に下る任務とは!?

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • アクション
  • 青年向け
更新日
登録日
2014-05-30

Copyrighted
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