追いかえる

おめでとうっていう言葉、簡単だけどたまに言いにくくなる。

貴方じゃなかったら笑顔で言えるのに...

Harmonized Finale
♪I miss youを通過してどれぐらいだろう
… 君を追いかけるよ、たぶん死ぬまで
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「京介すけぇー」
「やったね!」
「信じらんねー!!イギリスか!?」

今私のクラス、話題になってる話しがある。
一人のクラスメートがイギリスに留学することに決まった。
やっぱり、まだ大学受験生のような私たち、突然海外に留学できるなんて、すごく素敵なことと私も思っている。
だけど…
奨学金が受かった人は京介じゃなかったら、もっと素直に喜べるのに…
自分の彼氏じゃなければ…
「おめでとう」って笑顔で言えるのに…

「俺神様の子だからさー」京介が笑顔いっぱいな顔で言った。
友達に囲まれてた京介は、幸せそうに見える。

「真野、あんた大丈夫?」
隣に座ってる千春が聞いた。他の友達だったら私の気持ちが分からないかもしれないが、この千春だったら何でも知っているような感じで…
「いや、全然平気だけど…」
「嘘ついたら地獄に行くわよー」
との冗談だけど、千春の顔を見ると真顔で真剣感しか感じない..

息を吸って、何もないふりに「京介が留学できて、私も自慢できるよ!自分の彼氏だから、すごいでしょ?」と私が言った。
「そうかな…」
全く信じてくれなさそうな千春
この話についてもっと話せば話すほど、涙が出そうから、千春の存在を無視して、窓の外の景色を関心持っているように見てた。
もし、それは京介の幸せだったら、私もちょっとずつ大人にならなきゃ…

♪そんなに自慢できることはないけど
今日もそれなりに少しずつ歩いてく
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「まだいっぱい残ってるなー!めんどくせぇー」
「黙って早く終わらせなさいよ!」
誰もいない教室に私と京介しかいなかった。でも、今の時間に誰もいないのは当然だけど…
もう6時だから!
なぜ私たちがまだここにいるかって言うと、明日は向こうの大学に送る申請書と証明書の提出期限!でも、私のバカな彼氏はまだやり終わっていないので手伝わなくちゃ!

「なぜ早く言って置かないの?」
「真野にとってめんどうだろう…」
彼が言ったことが私をびっくりさせちゃって、やってる行動が全部止まっちゃった。

「め.. 面倒だなんてないよ。言ってくれたらいつでも手伝ってあげるよ」
自分の声が震えないように… コントロールのはすごく辛かった。
「ありがと」

気のせいかもしれないけど、さっきの京介のお礼言葉に、悲しみが感じられた。
まさか、京介が私の本の気持ちを…

「なぜあんな弱い声した?京介らしくないね。元気出して!」
「真野.. お前、いいのかい?」
「何が?」
「俺が留学できたこと」

何で今更に聞いた?京介のバカ!しまった… 涙が
やばい、やばい!がんばれ真野 
京介の前に泣くなよー

「いいよ、何で良くないなの?めでたいことじゃん!ちょっとだけ離れるけど、死なないよ」
そう、自分にも理解させなくちゃ
自分の頭の仲に入れとかなくちゃ
永遠って言うものはこの世界にないから…
♪ずっと続けばいいな、けど、終わりが近づいてるのも分かるよ

「これで最後?」
「写真貼ったら終わり。写真持ってこなかったから家でやる」 
「分かった。じゃもうオッケーだよね」
まとまった資料たちがもうクリアファイルの中に綺麗に入れてあった。明日のための準備は夕焼けと一緒に終わった。今日は十五夜なので満月が空に出てはっきり見えた。

そろそろ今日も終わるんだ...

終わらないで欲しい...

今そばに京介がいるから

...どこにも行かないで...

「真野?」
「え?」
彼の声で意識が取り戻された。気付くと今の私が京介の上着を掴んでる。たぶん、力をいれてしまい、彼の上着の裾にしわがいっぱい出てきた。

「あ、ごめん」そっと手を解いて「気付かなくて...」
「お前、言いたいことあるだろう?」今目の前の人がじっと見られている。京介の目線から逃げたい気持ちで、床に顔を向いてしまった。
「ない..」
「お前の顔に表れてるけど...」
「私、ないと言ったんじゃない?!」

言いたいことは山ほど
数えられないぐらいの数

でも
のどに飲み込んじゃって...
声が出せない
今は言う時間じゃない...
♪大切な言葉今ポケットででそっと待ってる

それても、この人生、一生言えないかも...
「帰ろう、もうおなか空いた。私、駅前の今川焼き食べたいから、ちょっと寄っていい?」
「俺、この後ちょっと...」
「そうか...分かった。じゃ、バイバイ」
校門の前で別れた。私の家は東のほうで、今から彼の行くとこは西側で
今日のお別れが来た。
でも、明日でも、また会えるよね。新しい日が始まったら
♪さよなら サヨナラ ここからまた始まってく
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「真野、京介くん来たよ」
「はーい!京介にちょっと待ってって!」
中間試験がもうお終いで今から2週間は冬休み!だから、今日私たちのデート!まぁ、前回のデートはいつか覚えられないぐらい久しぶりのデート。正直にはちょっと緊張してる><だって、京介の前にいつでも可愛くなりたいから準備が必要!

「真野遅っ!」
相変わらずかっこいい京介。彼のスタイルはとてもかっこよくて、私だけじゃなくて他の友達にも良くほめられている。178センチぐらいの身長は日本の男性より背が高く、特に足が超長い。スラグジーンズにぴったり!上半身はブラックシャツとマフら...確かにあのマフらは私が買ったやつ(笑)やっぱ楽しい一日に!
「2分だけ待たせたよ!文句言うなよ、京介」彼の不機嫌な顔を見るといじめたくなっちゃった
京介がため息をついて何も言わなかった。
「じゃ、行こうか?」
彼の手のひらが私の前で。手と手を合わせて私たちは今日の目的地、吉祥寺に向かっていく。電車に乗るときも歩いていくときも、ずっと京介の手を握り締めて...暖かさが両手の真ん中に

私、手をつなぐことが好きで、付き合い始まったばかりのとき一回だけ言っておいた。だけど、覚えてくれた、今でも、ちゃんと私のこと覚えてくれてる京介。
だから、大好き。
だから、離れたくない...

「…退屈を駆け回れ少年少女、ほら、いっせーの「」 Are you ready !?」
冬のカラオケボックスはとても暖かい。京介の趣味は歌なので、デートはカラオケに決まった。私は別にカラオケが好きじゃないわけはないけど、ただ歌が苦手で...
「真野、歌ってよー」
「いや、京介の歌聞きたい」
「もう4つ連続だったぞ。のど渇いた..ちょっと一休みさせてくれよ」
「どうぞご自由に(笑)」
たまたま歌ってもいいんじゃないかな?
そう決めたら、歌を探し始めた。プレイリストブックもぱっと見ると、今私の気持ちとまさに図星の歌が見つかった。

『サヨナラは言わない』
機械のボタンを押し、 メロディーが流れ始めた。マイクを両手で掴んで、声を出す。
「あの日描いたそれそれの夢を追いかけてく...」
第1楽章だけでも、目の辺りに温かい涙がそっと溢れてきて...
「離れ離れになるけれど...」

京介
京介、私...
「サヨナラはいわない」
京介が気付かないように、頑張って泣かないで、最後まで歌わなければならない。

はっきり自分の口から出せなかったら
歌で君に伝えたい
歌で君に届けて...
♪そうだよ、君にも届くだろう。離れていたっても大丈夫だよ、歌ってよ。

「お前旨くなったね」
「京介のお蔭様で(笑)」
「まぁ、そりゃは当然だから」
京介が自信満々で言って、私の頭をなでた。まるで、お兄ちゃんが妹にほめてやるみたいな感じ。でも、気付かないで良かった。私、京介に悲しませたくないから...
そう、さっきの歌と同じく

『君と過ごしたたくさんの思い出は嘘じゃない
信じているよ、また二人で、寄り添って行けると』

自分が大人になるはじめの一歩
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「今日ありがとね、楽しかったよ!」
「俺も、ありがとう」
誰かから聞いたことがあって、幸せに時間ならいつも時の流れが早い。それはただことわざだけじゃなくて本当のことだと思う。気持ち的はね。
今の天気は7度ぐらい、普段の人なら家から出なくて暖房を入れてごろごろしていると思う。でも、変なカップルのような私たち、ただいまは私の家の近くにある神社。

「寒いね」
「...こうしたら?」
「うん。あったかい」
京介の『こうする』のは私の体をぎゅーと抱くこと。自分のコートやマフラーより何倍ほど温かい。人間の体はとても珍しくて、自分のためだけじゃなくて、他の人のためにも温められる。

「京介」
「ん?」
「好きだよ」
「俺も、真野のこと好き」
「本当に?」さっきに聞いたのは本当に自信持ってなかった。ああいう言葉は京介からあまり口を出さない。久々聞けて、ちょっとうれしいほど怖かった。なぜ、今回ははっきり言った?

京介が私の顔を見て、「本当」と言ってくれた。
耳に響いた、京介のつぶやきが...

今なら、今なら自分の思いを言ったら...大丈夫かな?
今隠していることが伝えたら...
君を悲しませちゃうかな?
♪大切な言葉ならさりげなく乗せていいかな

「明日また会える?」
「真野が会いたかったら会えるよ」
「そんなに簡単?」
「何が難しい?」

京介は知り合ってからずっと変わらない。
考えすぎないで、やりたかったらやる。
そして、やれればやる。
そんな簡単な考えでも、いつも京介の行動は、ほとんど私のために。
京介に対しての気持ちも、感謝の気持ちがいっぱいで。

♪ありがとう ありがとう また会えるまで 会える日まで
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結局この日が来た。目覚めたくないぐらい。
今日来ないでと懇願しているのに、時を止めることは神様でもできない...
キラキラ輝いてる星の妖精でも、私の願いを叶えてくれなかった。
♪Harmonized Finaleを星座になる たくさんの願いを乗せて

京介のフライトは午後10時、今7時だけど私はまだ自分の部屋
会わない方がいいかも...
会えば絶対泣くから、京介に心配かけちゃう。だから、向かい行かない方が一番良かったと思う。どれぐらい会いたいけど、今の時間は自分のわがままが要らない。
京介の気持ちは優先だから。

「真野のバカ」
そう、自分は馬鹿、本当にばかな人なんだ。

/トゥルルルー/
携帯の着メロが鳴った。無理しようと思ったんだけど、ずっと成り続けていてめんどくさいからちょっと関心を持った。画面を見ると、新しいメール一件が表示された。

簡単な言葉
あの人らしい表現
涙が出てきて...


『待ってるぞ』

ごめんね
ごめんね、京介...
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♪誰かを愛したいとか、君と笑っていたいとか、光に包まれる街で
「真野ちゃんもう来ないよ、京介、ゲート入りなさい。間に合わないわよ」
「もうちょっと、母さん、絶対あいつが来るから」
「もう。」

真野、お前本当に来ないか...
俺、ずっとお前の思い分かってるよ
ずっと我慢してて、涙を流さないように頑張ってるお前に、
ちゃんと別れ、させてくれよ。
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広い空港に人が満員。どこに行っても京介の姿を全然見つけらない。もう行っちゃったのか。私、遅かったか..
あきらめようと思ったときに、遠く8番のゲートの前、目に付くあの姿はとても見慣れて...
「京介!!!」
いた!彼があそこにいた!

「真野!」
来た、お前が来た!

全力で走り出した。彼も私の方に向かってきた。
彼の腕が私を受けてくれた。
やっと、やっと会えた。

「京介..ごめんね、遅れてごめんね。」
「待ってるぞ、もうそろそろ時間だよバカ!」
理由はちゃんと理解できず涙がぽろぽろ溢れてきた。
この涙は何のためなのか本当に訳わかんない。
だけど、今心拍が早くなって、この人から全然離れたくない。もしも、私たちの思い、お互いのことを思ってあげたら、ずっとこのままだったらまた一緒に笑えるかな...
♪理由のない涙もあるけど、思い続けていればきっと会えるから

今言わないと後悔する。今彼に伝えないときっとがっかりするから。
神様、私に勇気を下さい!
「京介。前からずっと言えないけど...」
「何、俺、聞いてるよ」
「わ、私...」
言えよ!言え!!
♪大切な言葉いまヘタクソでも言わなくちゃ

「待っててね、会いに行くよ!今回は行ってらっしゃい!」
「真野..」
「心配するな!私頑張るから、京介も頑張って!」
泣きながら全部言っちゃった。
彼とのお別れキス、とても悔しかったが幸せだった。
♪ありがとう ありがとう ここからまた始まってく


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飛行機雲が私の道しるべのよう
あなたがいるところに導く
いつか会いに行くよ
♪君を追いかけるよ、その未来まで

追いかえる

今回は『ユニゾンスクエアガーデン』の「Harmonaized Finale」という歌の歌詞をお借りしました。


日本語の間違いがあって気持ちが良く伝われないところがあると思いますが
よろしくお願い申し上げます。

追いかえる

こんばんは 2番目作品です。 自分が大好きなバンドの歌詞を基づいてこの作品を作りました。 ぜひ、読んでみてください。 よろしくお願い申し上げます。

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • 恋愛
  • 青年向け
更新日
登録日
2014-05-29

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

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