心臓

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家族が寝静まってから、さくらの一日が始まる。



家族が活動してる時間に睡眠をとり、寝ている時間に活動をする。
何日なのか何ヵ月なのか何年なのか、それもわからないくらい家族とは顔も合わせていないし、会話もしていない。



世間でいう引きこもり。


エリート志向の両親に、出来の良い兄。
そんな中で育てられたさくらは精一杯努力した。
だが努力が結果に結び付いたとは言えない。


両親は、兄とさくらを比べるようになり、
兄は、さくらを見下すようになり、
さくらは、そんな自分を責め続けた。

心臓

心臓

私は、貴方の心臓になりたい。 そうすれば、死ぬときも一緒でしょ? 貴方のいない世界は、呼吸すら難しい…。 白野さくら×早瀬さとる

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-05-28

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